ロボットからヒトへ
G.A.W.さんの この記事 っておもしろいよね。
僕はずいぶん前、彼が初音ミクのレビューしてたときから、この人の感性は自分と似ていると思って注目してて、今回も同じだったのでなんだかびっくりした。
結局僕を救ったのは接客業だったな。接客というのはロボットになることだから、自分はどうでもいいわけ。接客マシーンになりきって最高の物を提供すれば良い。そして、それをすることはとても快感だった。何かを演じている感覚、これだ!って思った。
音楽、特にロック系フォーク系みたいのって、自分を晒しだせとか開け、とかいう音楽じゃん。それに、創った作品にも「自分印」つくでしょ。それがとても恥ずかしかったし、他人に悟られるのがとても嫌だった。なので逃げて隠してはぐらかしてばかりいたわけだ。なので他の何かになりきることはとても楽しかったんだ。音楽も同じだった。自分じゃない何か別なものになりきって創っていたんだよね。
その接客業の末期に個人的に転換期が訪れて、本心で本気にならなければならない出来事が起こったのよ。なんていうか悟り。「何かになりきって物を創るという作業はココで限界」っていう地点が来たって、自分で理解できたんだよね。
そうすると、こんどは何かになりきっている事が辛くなってくる。そうして接客もできなくなって、辞めることになった。
自分をさらけ出して好みも影響元もすべて詳らかにすることは、とても勇気が要った。素っ裸で外に出た感じ。でもそうしたときの反応って、叩かれたり嘲笑されたら嫌だなあ、と思ったんだけど、実際そうしてみると、それほどそういうことは起こらなかったし、あったとしても意外に平気だった。そのことに自分もびっくりした。本当に自分がやりたいことやってると、反応ってそれほど気にならないものだなって思ったし、叩かれることも逆にエネルギーになったりするんだなって思った。そこからの5年くらいが一番楽しかった。
その後は前に書いたとおり旧友どもから袋叩きに遭うという仕打ちが待ってるけども、それはまた別な話だと思ってる。もうひとつ乗り越えるべき山があったってことだろう。そう冷静に今は思ってるな。
| 固定リンク
この記事へのコメントは終了しました。
コメント