« 2008年1月 | トップページ | 2008年3月 »

2008年2月21日

伝言ゲーム的ミクスチュア

さて、CD再販ブームで若者はマニアックな音楽も基本にしてしまったって話まで来ましたが、そうすると前々回の「今のやつらは音楽ぜんぜん知らんよ」と矛盾してくると思います。

CD再販ブームの恩恵を受けた人々の人口が多かったので、結果的にその影響下にあるオリジナル楽曲群もそれまでに比べると圧倒的な量だった。それらが日本中に溢れ、新しい子供たちは皆それらを聴いて育ち。そうして彼らは、オリジネイターに当たることなく、多種多様な音楽性を身に着けたのだと思われる。
「まったく音楽の基本を知らない」筈の若者*1が作る音楽が、多様性があったり意外なほど高度なコード進行*2で構成されてたりするのも、そのせいではないかと考える。

以前ここでオレは「音楽は全てデジャヴだ」と書いた。何も知らないはずの若者が書いた曲の、表面を剥いだ一枚奥には「CD再販世代」の音楽性、そしてもう一枚剥いだ奥の奥に「オリジネイターの影」があり、そこが読み取れる人には今の音楽も楽しめる。ストリートのゆずもどき連中に「君らエヴァリーブラザーズ知ってる?」などと言っても意味ないのだ。

実は、これらの特徴は今に始まった事ではない。70年代中盤から何度もリバイバルブームはやってきたし、懐かしい香りのするミクスチュアポップは存在していた。しかし日本では洋楽黎明期世代の「するべき論」的思想により、オリジネイターに当たらず音楽をする事やジャンルやルーツに無知な事は恥ずかしい事とされていた。故にオレは彼らに勝つため彼らをはるかに上回る事柄を知る事に膨大なエネルギーと時間をかけたのだ(オレの音楽活動の最大のモチベーションは今でも「復讐」である)。

様々な音楽が伝言ゲームのように伝承し広がり、最早オリジナルのメッセージが何なのかさえ判らない。しかし読み取れる人にはちゃんと読み取れる。別にぜんぜん特殊な能力なんかじゃない。「空気」として感じ取る事。「あー、なんか青い空の音がするなあ」とか、そういう感覚は、そんな音楽的デジャヴから来るのだ。既にどこかで類似の音列を聴いていて、それがそういう気分を運んでくるのだ。それの何が悪い。音楽なんかみんな思い出の中にあるんじゃないか。

過去を超える必要もないし、例え稚拙だろうがなんだろうが、あなたはあなたの書いたオリジナルをなんら恥じる事は無い。

何度も言うが「今が最高の時代」なのだよ。全然悲観なんかしなくて大丈夫。

*1:オレの印象では概ね20代前半
*2:洒落ではない

|

2008年2月20日

shaggs すごいよ shaggs

http://www.youtube.com/watch?v=-hmPtbuixAk

http://www.youtube.com/watch?v=tscjQboAITs

http://www.youtube.com/watch?v=ATM12Cogw24

すごいすごい。

初めて聴いた。

感動したっ!!

| | コメント (2)

2008年2月19日

恐竜の退場

前回のエントリを書いた翌日、知人がやってた音楽プロダクションのうわさを聞いた。「カバー曲をやるイベントばかりしていて仕事が減った」というものだった。あまりのタイムリーさにびっくり。

もちろん、その事務所も最初からカバーアーティストばかりだったわけではない。しかしワンマンで通っていた事務所代表が、前回書いた典型的な「カバーする事で天才の音楽に触れたい派」だったのだ。彼は、そういったタイプの人によくあるように、若者に「音楽とはこうあるべき」論を押し付け*1、自身も先達の優れた音楽を率先して演奏し、その素晴らしさを布教していた。結果、ライブやイベントごとでの、オリジナル対カバーの比率が2:8程度となってしまい、その結果がそういうことらしかった。

以前散々書いたけど、オレは昔から、自分らの世代の上にどーんと君臨してる、そういった世代が大嫌いだった。何につけ「するべき論」で語り、彼らの文化や考えを押し付けてきた。そのワンマン代表も典型的なそんな世代だった。ともかく「命令絶対規則はいっぱい音楽共和国」だったのだ。

その常識が覆るときが来る。それが90年代前後からのCD再発ブーム。過去の名盤から知られてなかった逸品から、ともかく片っ端にCD化。加えて、渋谷系元祖とも言える人々が、今まで隅に追いやられていたソフトロック、サントラなどと言った音楽に光を当て、その存在と素晴らしさを若者に広く告知。それまでマニアしか知る由の無かったそれらの情報が若い音楽ファンの一般常識となったのだ。

そうして逆襲が始まる。それらの新発見音楽に、旧来の世代はほとんど着いていけなかった。旧来世代の提唱する音楽に飽き飽きしていた若者は、新発見音楽こそ自分たちの音、と理解。そうした音楽に影響されたアーティストの書くオリジナルも当然また素晴らしく、国内での楽曲レベル平均をどんどん上げた。自分の言葉と音を持つものには、誰も敵わなかった。

結局、いまや旧来ロックはかつてのジャズのような立場となっている。年齢が上のマニアックな人々が楽しむもの、みたいな。あるいは、バーなどと言ったラウンジ向け音楽*2

この話は個人的におもしろいな。次回もまた続けようと思うよ。

*1:本人は押し付けているつもりは無い
*2:反体制の象徴だったのにねえ…

|

2008年2月15日

カバーとオリジナルの狭間

いつまで経っても他人の曲のカバーばかりやる人と、ある段階からオリジナルをやるようになる人との違いはどこにあるのか、最近考えている。

オリジナルを創ったり歌っている人でも、いきなり初回からそうということはないだろうから、いくつかコピーなどしてみて、その後オリジナル創りにシフトしてるはずだ。しかしいつまで経っても他人の曲をコピーし続ける人もいるのだ。

カバー好きな人というのは、その楽曲なりアーティストを心から敬愛してる事が多い。少しでも近づきたい、とか、理解したい、という気持ちがそうさせてる気がする。また、話を聴いてみると、カバー好きな連中は意外に恥ずかしがりの人が多く、自分のオリジナルなど人に聴かせるのはもってのほか、と思ってるフシもあるね。頑張って創った処女作が、敬愛するアーティストの足元にも及ばずへこみまくり、それがトラウマになったという人もいる。

前も書いたが、オレの知り合いのカバーをやってる人々は決してテクニック的に下手なわけではない。むしろオレなんかからの目で見ても、すっげえうまい。それなのに、オリジナル曲の仕方がわからなかったわけだ。

さて、そんな自分はいつオリジナルにシフトしたかというと、やっぱりごく初期のうちだった。幼少の頃から様々な音楽を聴いてきて、小学生の段階から、お世辞にも作品とは言えないものの、自分なりに鼻歌的作曲をしたりなぞし、自分の中で「自分の歌を作る」という小さなモチベーションを育て続けてた。

当時の自分の特徴で、いまでも面白いと思ってることがある。それはどんな有名天才アーティストでも「全員自分のライバル」と思ってた事だ。たとえば小学生の自分はポールマッカートニーが好きだったが、敬愛とか尊敬ではなく、完全に「自分の仲間&ライバル」だと思っていた。
いつでもきっかけや機会があれば、彼の隣で一緒にセッションとか共作できるつもりだった。曲についてディスカッションし同じ気持ちで共演できる気でいた。

この気持ちは今でもあまり変っていなくて、マッカートニーに限らず、和洋メジャーマイナー問わず、音楽をやっているものは等しく全員自分のライバルと思ってる。
この辺のオレの考え方は、カバーばかりやってる人にとっては、神を恐れぬ行為というか、ふざけるなと思う事だろう。

先日あるライブハウスに出たときに、そこのメインミキサーの方と「最近の人たちはカバーやらないですよね」という話に偶然なった。

「なんでだろね?」とオレ。
すると彼は「オリジナルのほうが簡単で楽だからですよ」「今音楽やってる連中は、音楽の常識とかジャンルとかほとんど知らないよ。これ知らなきゃ話にならんだろ?みたいな基本すら知らない。人のコピーとかするより自分で作ったほうが楽だからだろうねえ」。

これが現場でやってる人の実感だとすれば、そんな状態でみんなよくあれだけのオリジナル曲を創って歌ってるもんだと、逆に感心してしまった。

昔聴いた話でU2ボノのおもしろいエピソードがある。彼らがブレイクして有名になった頃、在英大御所アーティストたちとセッションになり、全員でロックスタンダードを次々演奏し始めたが、ボノはそれらの曲をほとんど知らなくて参加できなかった、という話。これ真偽のほどはわからないけども、なんとなく有り得る話のような気がして興味深く聴いた。

今の日本もちょうど同じような感じになってるのかもしれない、と思った。

|

2008年2月13日

福岡ライブまとめ

というわけで、2月10日日曜日、福岡のドリームボートでライブをやってきました。

もともとは、あるアーティストのファンサイトのオフ会に誘われたのがきっかけ。

それで、わざわざ福岡に行くのならせっかくだからライブやりたい、と。
幹事の方にダメ元でお願いしたところ、快くOKをいただき実現したものです。

会場のドリボは、去年5月にふらっと福岡に遊びに行った際にとてもお世話になった場所。そのときに、そこで知り合ったJERRYさんにタイバンとブッキングをお願いしたところ、こちらも快く引き受けてくださり、場所も決定しました(ドリボは、シェボンゾのSHIMEさんライブの際にサポートでいらしていた淳平さんのお店です)。

せっかく福岡初なのだから、あとは、遠方から来たりする方もいたので、久々のマルコポール時代の曲から現在の曲まで、広く選曲して、受けたら記念グッズとして「マルコポール」を買っていってもらえたらいいかな、と思い、そういうライブにしました。

JERRYさんのレパートリーはお客さん層にぴったりで、JERRYさんにタイバンお願いして良かったと本当に思いました(ありがとう!)。

まったく関係のないアーティストのファンサイトの人々に、まったく関係ない自分のオリジナルのみを演奏してみせる、っていうことは、相当な冒険だし覚悟が必要な事でした。見ず知らずの赤の他人の前での演奏のほうがぜんぜんマシ。こっちのほうが数100倍の緊張度です。全員が親戚みたいな。

そんなんでステージ直前の緊張感は最高潮に達していたけど、ここでコケたら、今までのたくさんの努力がすべて水の泡になる、と思い、必死に平常心を維持し本番に臨んだです。

実際にライブが始まって、懐かしの「僕らしく」とか「夏休み」歌い始めると、すごく馴染みがいいことに自分でも気付いた。そうね。これらの曲は過去何回演奏したかわからないくらいやったんだもの。

みんながCDを買ってくれる事を前提に、良い思い出になるように、そこは徹底したんです。オフ会で私を見て、聴いて、CD聴いたらそのときの事を懐かしく思い出せるように、です。

そういう意味では、完全に「プロとしての仕事」に徹したのですよ。それが「胸を借りる」ということなんですね。本当に幹事さんには感謝ですね。

ライブはあっという間だった。最後のエバグリになったときに、もう終わり?って思った。

終わってしばらくは反応もなかったけど、広島のジュリさんが「CDほしい、サイン付きで」と言ってくれたのをきっかけに皆さん、ほしいのでください、と言ってくれて、何枚もサインしました。

サインは7年前「イカ某」さんに爆笑されて以来、密かにリベンジのために練習してた。新サインはトモヤ氏と一緒に考えたやつです。そう、東京のビッグホーンのライブの時に考えたんだよね。そのサイン第1号はミツちゃんが持ってます。

そのサインを書いていって、枚数重ねるごとにちょっとずつ上達した気はするけど。大丈夫だったかな。ライブの出来より、そっちが心配だ。笑。

ほかにも今回は自分の中では「いろんなリベンジ」が設定されていて、なんとかほぼすべてがクリアされたと思うのです。

福岡でライブできたというのは、また大きな第1歩やったね。
これでやっと次に進める。

そんなわけでこれからもしばらくは皆さんよろしくね。

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2008年2月 8日

セサミストリート 5

さて、佳境ですよ。

私がブルース風味メロディをはじめて知ったという記念すべき曲。

OPファミリーソング。
http://www.youtube.com/watch?v=R_v04QUN9QU

ETファミリーソング。
http://www.youtube.com/watch?v=0dvUkI-osYc

ともかくですね、頭の文字を変えるだけで違う意味になる単語をグループ分けして、歌にして覚える、というその発想がすごいわけです。

それから、普通のブルース進行にあまり動きのないメロディ。これはまさしく僕の音楽性の基本なんですよ。コードは変わってもメロが止まっている。はい。みなさんどこかで僕が書いてるのを読んだ事がありますね?これが僕の言う「ミラクル多面体」なんですよ!

まだありますよ。この曲は中盤後半と2回転調しています。これも基本です。

あとは、僕のコーナーで熱く語っているとおり、オヤジバージョンの発音のネチっこさ。ネイティヴの人が実際に「W」と発音するということ。

それからカップルバージョンのラストのポニーテールまわし。記憶のままです。動画見て鳥肌立ちましたから。「そこでポニーテール回すはずっ!!!」と言ったらほんとに回したんですよ?

あのすばらしい小学生時代に戻りたい。

感覚だけ、ね。笑。

| | コメント (0)

2008年2月 6日

セサミストリート 4

http://www.youtube.com/watch?v=AYJuKX2j-Cw

これは有名です。マナマナ。

僕のコーナー
http://homepage.mac.com/marco_/archives/sesame_street.html

ここで、この曲を録音した頃はラインコードではなくマイク録りだったので、自己ベストにセレクトしなかった、と書いてあります。父の咳払いとか一緒に入ってたはずです。笑。

それにしても、Youtubeで動画発見して、30年ぶりくらいに全部見たわけじゃないですか。

それなのに、当時の記憶がほとんど違ってないってすごいと思った。子供の頃は自分天才って思ってたからなあ。あながち外れてもいない気がするのが怖い…

| | コメント (2)

2008年2月 3日

セサミストリート 3

今回はアルファベットを教えるアニメーションの音楽を紹介します。

http://www.youtube.com/watch?v=cvLaLyC8suM
まずは「E」のお姫さま。
すごく幻想的で素敵です。

この曲は僕はテープに録音していませんでした。
でもYoutubeで見たとき「あーーーこれこれ!」と即座に思い出した。
曲のスタイルやコードも、もろ好みなんだけど、
当時録音しなかったのは、シタールの音が
当時(子供ですから)の僕の感覚では「ちょっとポップじゃない」と思ったんだろう。

今じゃぜんぜんありどころか、自分の曲みたいです。笑。


http://www.youtube.com/watch?v=MZIEi8QJExk
これは僕のコーナーでも取り上げた「V」のアニメ。
音楽がシュールでかっこいいです。
Vの付く言葉でストーリーを繋げていって完結。
すばらしいです。
ほんとにこういうのうまいよねえ。

最後は大文字の「I」。
http://www.youtube.com/watch?v=BRPZ-6bLC6g

これも今聞くほうが逆に今っぽい。普通のいい曲です。

まだ70年代の頭なんですよね。
センスがすごすぎて頭が上がりません。

| | コメント (1)

2008年2月 2日

たいばん

minimal Huggさんとたいばんでした(サイト)。

ピコピコパンクなポップなブロンディみたいでかっこよかった。
ブロンディみたいですねと言ったら喜んでました。
(たまたまライブ前、家でブロンディのビデオ見てたんです)

自分はこういうポップパンクとかパワーポップな人たちとやるのは好きです。
でもお客さんが、乗る目的で着てると思うと、僕の音楽は外してしまうんじゃないか、と思います。
でもタイバンの方々が「よかったです。」と言ってくれると救われた気にはなります。

楽屋でいろいろ話して、同じような考えで音楽やってるってわかったし、垣根なんか最初からないのよね。なんかみんなとハグしたいようなホットな気分で、さわやかに岐路に着きました。

こういうことをこれから長崎でやるにはどうしたらいいんでしょうか。孤軍奮闘じゃないですか。

そりゃあ僕は人嫌いで友達もそれほどいませんが、別に友達じゃなくとも音楽で通じ合える部分があると思うのです。

初めて会った人に、ハート同士がズゴーーンと直結した、というこの感覚はなかなかないんです。

まぁともかく、僕は探し続けます。

諦めませんから。たったひとりでも。

| | コメント (3)

« 2008年1月 | トップページ | 2008年3月 »