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2004年10月17日

岸辺のアルバム


先週の台風は結構雨量がすごかったようですね。

ことあるごとに引き合いに出すけど
いったい「岸辺のアルバム」とはなに?
というわけで山田太一さんの有名なドラマですね。
最近も再放送してたようなので見た人も多いのじゃないかな。
ホームドラマみたいな世界なんて本当に「ドラマ」にしかなくて
実際の現実の家族なんてバラバラで崩壊しているんだ、という
当時としては衝撃的なドラマだった。

表面上は何もなかったかのように平然と暮らしている。
その象徴として一家が立てた新築マイホームがあった。
表面上だけキレイで、家族関係そのもの。
それが多摩川堤防決壊で最後に流されてしまう。
その映像は実際の多摩川堤防決壊事件の映像を使いました。

あれって9月1日だったらしい。防災の日じゃん。
奇しくも関東大震災の日と一緒だなんてな。

当日すごい台風で雨量が増えて水位がどんどん上がって
宿河原の堰を爆破しないと決壊する状態になった。
自衛隊(?)が一生懸命爆破しようとしたんだけど
全然爆破できなくて、遂に東京側の堤防が削られ始めて。
どんどん堤防が削られて新築の家が
何軒も次々に多摩川に流されていった。
その映像がテレビで生中継されてたわけ。
ヘリでの空撮だったと思う。
ウルトラセブンとか見てたし特撮に慣れてたのもあって
なんか現実味がなかった。
それくらい「家」自体のつくりが稚拙だったのよ。
流されていく瞬間、家がふにゃふにゃってなるんだ。
「これって模型?」と真面目に思ったね。
自然にとっては人間の作ったものなんて屁みたいなもんだ。

そのリアル映像を使用したドラマ。
まるで自分の家族みたいだった。
当時の自分の家もみんなバラバラで
何のために一緒に居るのかわからなかった。
お互いが憎みあっている、というか
潰しあっているとしか思えなかったね。
家族は仲間なのか?敵なのか?
で表面上の儀式や家族としての体裁を繕うことには
本当に一生懸命だった。
だからこのドラマにすっごく自分自身を
重ねてみていたところがあったのだね。

あとになって、あの家が流された地帯は
多摩川沿いの狛江という場所だと知った。
それでさ、いつか機会があったら
そこに住んでみよう、と長年考えていたのだ。


あのドラマで、個人的にだけど
重要なシークエンスだと思っている部分がある。
そのバラバラ家族が住んでいる新築の家は
本来は彼等が住むはずではなかった。
本当は別な家族が住む計画を立てていたのだ。
その家族の父親は対岸の川崎市のアパートに住み
本当は自分の家になるはずだった狛江側の家を
恨めしく眺めながら自棄酒を飲む日々。

ウルトラセブンのメトロン星人の回にも出てくる。
実相寺監督がそういうの好きなんだよね。
アパートが二つに割れて円盤がでてくるでしょ?
鳥肌が立つほど素晴らしいシーン。
まさにあのアパートなわけさ。

いま自分がやっていることを分析するとするならば
自分の過去に対する検証というかお礼参りなのかな。
そういう気がする。もちろん曲つくりもそう。

そういう意味ではまったく昔と変わってないよね。
我ながら、この「変わって無さ」ぶりは凄いと思うよ。

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