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2004年9月23日

ネタ職人

という言葉、好きである。
しかし至上最も優れたネタ(?)である「吉野家」テンプレは
書いた本人がネタのつもりで書いたものでないことを考えると
天然こそ最も優れた職人とも言えるかもしれない。

僕の書く文章はほとんどネタのつもりで書いているのだが、
ほとんどの人に、そう受け取ってもらえない。
ネタはネタっぽく。
笑い話や冗談もそれっぽく語らないと判ってもらえないのだろう。
大瀧氏の至言、
「日本人は、”これは笑う話ですよ”とあらかじめ振らないと笑わない」。
すばらしい。

僕の話のほとんどが半分冗談だ、とは過去ログでも書いた。
過去ログが多すぎて探すのが面倒だからリンク貼らないけど、
そう書いたよ、確かに。
僕の書いた文章の数々を文字ではなく、実際に
面と向かって言った場合は、相手はすぐに冗談だと気づくようだが、
字面だけだと、全部本気に見えるらしい。
幾度と無く相手には「熱くなるなよ」と言わなければならない。
めんどくせえよ。初めから解れよ。と思う。

ちなみに僕の知り合いは、ほとんど読んで笑う。

僕の書く文章が半分くらいは冗談だ、と先に書いたが、
この一連の文章 だけはそうではなかった。
今思うと、それが辛い原因だったような気がする。
何事も必死だと、かえって真意が伝わりにくいのかもしれない。

確かに、何でも隠さず語ることが自分も、そして他の人も
救う「きっかけ」にすることができると思っていた(今も思っている)。
ちょっと傲慢な考え方だろうけど。

前回の記事の中で内田春菊氏を例に出したね。
僕は一時期春菊さんのマンガが大好きで嵌りまくり、
全巻(当時)揃えたほどだった。
どれもヒリヒリと心の傷というか彼女の脳内の葛藤が、
直接僕の心の中に入ってきた。素晴らしい作品だった(と当時思っていた)。
ところがある日気づいてしまったのである。
「こういうものを読んでいてはダメだ」
「こういうものを喜んで読んでいるうちは自分は成長しない」と。
そう気づいた翌日にほぼ全巻、古本屋に売り払ってしまった。
ひとつだけ残したよ。「鬱でも愛して」というやつ。
これは名作だった。今でも好き。でもほかは全部売ってしまった。

昔、某掲示板の春菊さんのスレッドに、
今書いたのと同じようなことを書き込んだことがある。
総攻撃されるかと覚悟していたが、「それ判る気がする」という
意外な同意レスが付いて、なんか驚いた。

僕自身が「こんなの読んでいるうちは自分は成長できない。次に進めない」
と気づいたわけだが、それはこの僕の書く文章にも当てはまるんじゃないか。
あの一連のネットバイオレンスのような体験談を、はまって読んでしまうような人。
喜んで読んでしまうような人。そして必死に書いている自分。
それこそ僕自身の言う
「こんなの読んで喜んでいるうちは成長できない」人ではないか。

そうだな。
この類のものに、はまるな、読むな、とは言わないけど
自分の経験から言ってみると、「絶対卒業しろ!」。
つまり、いつまでも読んでるな。
これだけに飽き足らず似たものを探し続けるな。
さっさと卒業して出て行け。…こういうことだな。

ジョンレノンの言葉で、好きなのがある。
それは「僕等のメッセージは泳ぎ方だ」ってやつ。
これも過去ログに書いたよな。
つまりジョンは、
「俺たちは泳ぎ方の例を示してやった。あとはお前らが自分で泳げ」と。
いつまでも水泳教師に拘ったり、まとわり付いたり崇めたりするなってことだ。
泳げるようになったら水泳教師のことなんか忘れろ、と。
春菊さんのマンガは、僕にとって
この水泳教師のようなものだったんじゃないかな。
作品としていつまでも残り続けるようなものじゃなかった。
成長の過程で卒業できるものだった、と。
これじゃ春菊さんに対してあんまりなんで一応フォローしておく。
彼女の著作を読まなければ判らなかったこと(自分のことも他人のことも)がたくさんある。
その点は感謝してるし、さっきも言ったように「鬱でも愛して」は今でも名作だと思ってる。
ほかの部分は卒業しました。春菊さん、お世話になりました。


というわけで、くれぐれも言っとく。
僕の文章を読んで感心とか真に受けたりとか絶対するな。
笑い飛ばす。それが正しい読み方。


-追記-
今までの分は 別ブログ としてまとめることにしました。
またこちらもよろしくお願いします。

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