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2004年6月10日

ビルブラ

この前、YESにいればよかったのに、とか書いたけど
さすがに放言が過ぎると思ったんでフォローしましょう。

ビル・ブラッフォードのスネアは
そのタイムといい音色といい芸術の域です。
それは書きましたね。
問題はクリムゾンでどうだったかです。

結論から言うとクリムゾンの曲本編のレベルは
明らかに彼の能力を超えていたと思います。
ただし。

インプロ部分に関してのパフォーマンスは
素晴らしいものであり、
過去のクリムゾンの歴代ドラマーの中でも
最高レベルだと思います。
つまり彼の右に出るものはいません。
しかしクリムゾンの場合、
本編の構成や拍子進行が鬼のように難しく
その部分をさらっと演奏するには
並大抵のテクニックでは無理ですね。
ブラフォードは、その部分が苦手だったのでは?
彼の演奏の端端から、そういう様子が伝わってきます。
インプロが素晴らしいということは
その部分は心のそこから、まったく自然体で
プレイできているということです。
澱みや迷いもまったくありません。
それに対して本編の決まった部分では
ところどころ、よれたり詰まったり
引っかかったりミスったり。散々なんですね。
これは把握しきれずに、構成を
考えながら演奏しているということです。
次の手を考えながらプレイしているので
一瞬遅れたりするわけです。
また、乗ってしまって我を忘れてしまい
つい勢いで突っ込んでしまったとか、
そんなケアレスミスもあります。
数々のライブ音源から伝わってくる
彼の演奏とは、こんな印象である。
要するにオーバースペックだった。
無理してやっていたな、と思われるわけです。

これはもちろん対比するものがあるから
比較できるのです。
例えばUK分裂直前未発表ライブ音源などで
2nd収録曲のブラフォードバージョンが聴けたりしますが
もうメタメタで目も当てられません。
後任のテリーボッズィオとは雲泥の差です。


ですが後期〜復活クリムゾンに於けるドラマーが
ビルブラフォードじゃなかったとしたらどうでしょう。
これは前回の話へと帰結するのです。
もしクリムゾンにバカテクドラマーが居たとしたら
果たしてどうだったか。

ロバートフリップ氏のファーストアルバム、
エクスポージャーにその答えがあります。
ここで参加したドラマーはナラダマイケルウォルデン。
超技巧でフリップの変拍子曲を完璧に演奏します。
見事です。
で、全部聴いたあとに何を感じるかというと、
「だからなに?」。

必ずしも饒舌なことは意味のあることではない。
意味があるのは一つ一つのショットなのです。

ビルブラはクリムゾンにとって完璧ではなかった。
けれど、素晴らしいインプロヴィゼーションの
パフォーマンスを多数残したし
意味のあるたくさんのタイムとショットを残したし
ラストアルバム「RED」で
クリムゾン史上最高のプレイを残しました。
その栄光は決して消えるものではないし、
誰もが愛してやまないものだと思います。
もちろん僕もです。

でも 8人YES のときのプレイ、かっこよかったんだよなー。
やっぱり 8 Beatの神だと思うんだけどな。

ぶつぶつ。

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