2016年12月25日

ミルクセーキ 2016 楽曲大賞(的なもの)。

xmasみなさま。メリークリスマス。

さて今年も「第5回アイドル楽曲大賞2016」の季節がやって参りましたが、2016年のミルクセーキはシングルリリースがなく、アルバムだけだったので、投票はご遠慮させて頂きました。
しかし、それもなんだか年末の風物詩として味気ないので、個人的に、そのミルクセーキのアルバム「だからミルクセーキは食べ物だってば!」楽曲の中から、シングルにはなっていないアルバム曲の解説をしたいと思います!(シングル曲のコメントは一番下)


cherryその前にまずはおさらい。試聴して買えるサイトなど。

MilkShake「だからミルクセーキは食べ物だってば!」Amazon
MilkShake「だからミルクセーキは食べ物だってば!」iTunes
MilkShake「だからミルクセーキは食べ物だってば!」ハイレゾ版
MilkShake「だからミルクセーキは食べ物だってば!」そのほか定額など全部

なお、言わなくてもご存知かと思いますが、僕がすべての曲を作っていますので。笑。


★というわけで各曲の解説

♪1:OverTure~It's MilkShake! / MilkShake(Vo.SHIZUKA)
ミルクセーキを始めるにあたって、運営 SHIZUKAさんがラジオ番組をやることになったのですね。じゃあテーマソングが要るだろう、ということでササッと作ったのがこの曲でした。そして SHIZUKAさんにササッと歌ってもらい完成。演奏入り、インスト、アカペラ(Perfume風)の3種類を渡し、どれも好きに使ってくださいと言いましたところ、アカペラバージョンはライブオープニングのオーバーチュアに使おう!ということになって、今に至ります。アルバム制作の際、これを1曲目にしたいということで、編集ミックスを丁寧にやり直しました(それまでは丁寧ではなかったのかというツッコミを待つ)。
なお、演奏入りのバージョンは、長崎名物の「氷菓である」ミルクセーキをイメージして、アイスな感じのキーボードがフィーチャーされています(Qlair を意識している)。

Shinjukumilk


♪3:イジヤゼ / MilkShake
これを新曲公開したとき「コレは本当に唐川さんの曲なの??」とザワザワしたというハードなチューン。しかし私のことをよくご存知であれば、私が屈指の「LED ZEPPELIN & ジミー・ペイジ」マニアであることは自明の事実ですし「キターーーー!」的にお喜びの方も多いかと思います。
この曲のギターは自分が弾いてるのですけど、「Led Zeppelin」というよりは「カヴァデール・ペイジ」時代を意識しています。ドラムもそうですね。これは90年代サウンドなのです。これをロゥファイな70年代サウンドにするのは僕的には違ったのです。もっと突き刺さるような人工的な音にしたかったんですね。そういう攻撃的な音だから、シズカさんが書いた「長崎弁」の歌詞とのマッチングがよいのではないかと思います。
ご存じの方もいるかと思いますが、この曲は僕自身の曲に元ネタがあります(Cold But Cute 収録 Ashikei Giirl)。そちらは大阪弁のラップ風になってるのですね。それをシズカさんに渡し「この大阪弁をそのまま長崎弁に変えたらカッコいいのではないかい?内科医?小児科医?」と提案したところ、それはよい!ということになりミルクセーキの曲になりました。
なお、元ネタのバージョンにはサビがありません。なのでサビを新たに作りました。そのモチーフもカシミール(Led Zeppelin)ですよね。カシミールと言えばハリウッド版ゴジラ。折しもシン・ゴジラ公開の2016年。タイムリーだったかと思います。

さらにもう一個、追加トリビア。実はこの「元ネタ」曲にサビを付け加えればおもしろいアイドル曲になるかも、と言ったのは、某有名アイドルグループのプロデューサーでした。その話はここでは書けないので、知りたい方は是非!僕の門前仲町ライブ にお越しくださいな!笑。(次回は2017年1月18日)


♪7:Flyaway / MilkShake ケイ Solo
作詞作曲しています。
これも僕自身の曲のカバーとなります。これで3度目くらいのリメイクじゃないかなあ。やっと「イメージ通りの」アレンジとして仕上がりまして本当に満足ですし、反響もそれを表すかのように大好評だったので本当に嬉しかった。
ケイのことについては、いくらでも言うことはあります。聴きたい方は是非、僕のライブへ(笑)。
この曲で特筆すべき点は「コーラス」です。もちろんケイ自身に全部歌ってもらいました。実は彼女から「ハモリがとても好きでカラオケなどでもよくハモってる」という話を以前聴いてたのです。まあ彼女の話を聞くまでもなく、僕自身が「ハモラー」でしたので、彼女独特の「ピッチ感」は「ハモリをやっていなければ身に付かないようなもの」だと直感的に思っていたので、それを聴いたとき「なるほど!」と思いましたよね。なので、この曲のレコーディングは「遂にケイのコーラス録りを実現できる!」という高揚感でいっぱいでした。
レコーディングの時に譜面はなかったです。その場で「こうやってみよう」「こんな感じで上に足そう」というように進めて行きました。それでもすぐ出来るはず、と確信してたからです。むしろ彼女の方からも「こういう感じ?」「これいいですね」というように、互いに構築していけるだろうと思っていました。
カバーですが、元ネタにはなかった「3回目のAメロ」が新たに付け足されています。この部分の歌詞は今回、僕が新たに描き下ろしたのです。いろんな女子が僕の曲を歌ってますけど「当て書き」って実は初めてだったかもしれない。なんか不思議な感覚だった。これについてどう思ったか、ケイには聴いてません。怖いので聴きたくないw

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♪9:Shi・shi・n / MilkShake
運営シズカさんから具体的に「こういう曲が欲しい」と言われて作った(はず)です。最初のバージョンはどんどん転調して上がっていったのだけど、ちょっとメンバーが歌うには無理があったので、普通に戻した。
今回の他の曲もそうだけど、シングルではなくアルバム曲、ということで、好きなことが出来た曲でした。ドラムの音は椎名林檎みたいにしたいとか、オルガンを入れてハードな歌謡曲みたいにしたいとか、そういう思いがそのまま実現できたので、いまライブとかで聴いても自分で「うわー、これカッケー」と思う曲ですw なんかこれくらいハジけてないとね、と。特に新木場の現場では感動したな。こんなかっこいい曲はないぜ、とか思ったもんなw もうこういう点は僕はいつでもスーパー自画自賛ですので。自分の曲を自分が好きじゃなくてどうする、みたいな。
サビの最後、決めのメロディはエミが歌ってます。エミの「エモーショナル」な歌唱がドンピシャでハマってます。この曲の振り付けはエミ自身が行ったのですが、ココの部分は「中森明菜さんみたいに、こう指をこうしてキメて」みたいに、レッスンのとき二人で話し合ったのを覚えてます。
中森明菜、ということで、これはつまり「マイナー歌謡」なのね。マイナー曲って意外になかなかカッコよくするのは難しいのだけど、これは成功したと思う。素晴らしいです。


riceballというわけでアルバム曲の解説。いかがだったでしょうか。
ミルクセーキも活動して3年。去年は汐留があり今年はお台場があり、いっそう飛躍できましたが、いっぽう、初期メン含む4名の卒業、という節目もありました。もちろん僕も寂しいですが「新時代ミルクセーキ」は来年もまだまだ続きます。そして、それにふさわしい新機軸楽曲もどんどん書いていく所存ですから、みなさま、是非これからも期待して待っていて頂ければ幸いです。

そして楽曲大賞、来年は上位進出を狙って再びエントリーできるよう頑張りマスク!

では!らたまいねん!

Milkshinkiba


cherry過去の楽曲大賞コメント。
*2013版
*2014版
*2015版


追伸
*「Shi・shi・n」を製作中に「ボカロP」samfreeさんの訃報が届きました。追悼の気持ちを込めて「Shi・shi・n」ギターメロ部分のコードは「ルカルカ☆ナイトフィーバー」のサビとほぼ同じ進行で作ってあります。
僕はもともと「踊ってみた」が大好きで、愛川こずえさんのルカルカも何度見たかわかりませんし、個人的にずいぶん勉強させて頂きました。ルカルカがなければミルクセーキのプロジェクトに加わることも、ひょっとしたらなかったかもしれません。改めて「本当にありがとうございました」と今ここで伝えたいと思います。

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2016年12月23日

20th Anniversary 非圧縮リマスター3部作!

Cbc2016
ミルクセーキ唐Pの原点!
cherry 20周年アニバーサリー「無圧縮 リマスターシリーズ」3タイトル完結!
ハイレゾを最大限に活かすためリミッター無しの非圧縮マスタリング!


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*試聴もできます。
*通常版も配信中です。


sunというわけで「20周年記念・リマスター」シリーズが今回のリリースで無事完結しました。
まずはおさらい。今までの2作!解説をしっかり読んで下さいね(笑)。

無圧縮ひつじSongs! 」(e-onkyo mora)。
無圧縮 to You」e-onkyo mora)。


というわけで、今回は第3弾「無圧縮 Cold But Cute」です。厳密に言うと、今回だけ20周年ではないですが、ツイッターでのアルバム告知で言ったとおり、今回は「湾岸船橋スタジオ・レコーディングの集大成」リマスターだった、ということでよいのではないかと思います。

ジャケット写真にあるとおり、当時私はホテル勤務をしていました。ドラマー&バンド活動を辞め、ホテルの仕事を毎日しながら自宅で作品を作り貯めていたのです。
同僚のホテルマンたちはみんなノリの良い人々で、とてもありがたいことに、僕のそういった活動にも興味を示してくれたので、出来た作品を「カセットアルバム」のような形で頒布するようになりました。いま振り返って考えてみても、この「同僚というリスナーが居たこと」「その彼らからのフィードバックがあったこと」というのが、実はとても重要だったなと思います。それなしではここまで作品を作り続けられたかどうかわかりません。本当に感謝します。
旧版「Cold But Cute」は、そんなホテル時代の3年間に、友人知人同僚たちに頒布した作品の中から抜粋した選曲となっているのですが、今回は、当時の頒布作品「ほぼ全曲」をボーナス・トラックとして追加収録しました。
そういうことなので、これらの追加ボーナストラックは初公開なのではなく、当時の知り合いがみんな持っていたものです。そういう意味では僕にとっても、また当時のみんなにとっても、凄く懐かしいのではないかと思います。

聴くと分かる通り、それらの中には、今となれば「習作」扱いされるべきものもあるかと思います。また、後にアレンジを流用したり、後年リリースした曲の元ネタ的な作品もあります。そういうこと含めて全てが「90年代・湾岸船橋」時代の記録だと考えたのです。

今回の最終トラックでボーナストラック「湾岸船橋 1993 Club MIx」を収録したのは、そういう理由です。当時入手したばかりのデジタル・マルチトラック・レコーダーに「ナマの雷鳴」やら「前衛的ピアノ」「フィードバックギター」などを録って遊ぶ、というのは、まさに街の外れ湾岸地域での一軒家だから出来たことで、それらの混沌としたミックスこそが、当時の湾岸船橋スタジオ風景そのものなのです。


sun20周年リマスター3部作でやりたかったこと。

そのひとつは何度も言ってますとおり、当時仕上げたままの「非圧縮マスター」を使用すること。
それプラス、当時完成させた「全てのミックス済み作品」を公開する、というのも大きな目的のひとつでした。つまり「湾岸船橋」時代の活動歴を「まるまる」リリースする、ということです。
これはどういうことかというと、いうなれば「僕の遺言」です。知人に頒布したり、レコード会社や音楽事務所に送ったり、そのように外に向けてバラバラと放ってしまった90年代の僕の曲を、全てもう一度まとめて、発信元のマスターから再放流したかった、ということなのです。こうして再リリースしてしまえば、今後は、最新でベストな状態の全作品が世界中の何処かに必ず残ることになります。僕の手元から失われたとしても、僕自身が消えたとしても、世の中の何処かには残る、それでいいのだと思ったのです。


sunまとめ

music今までの作品の詳細解説となります。
無圧縮ひつじSongs! 」解説。
無圧縮 to You」解説。


music20周年シリーズのマスタリングについて
「無圧縮」というポリシーがあったため、コンプレッサー、リミッター等は通していません。
そのため、他アーティストの曲と混ぜて聴くと、音量が小さく感じられる場合がありますが、それは当作品の仕様となります。


sun「無圧縮ひつじSongs!」を聴いた皆様からの反応まとめ!
http://togetter.com/li/976598


music非圧縮リマスターについて〜ラウドネス・ウォー(音圧戦争)とは

昨今のリマスターについて、一部から非常に批判の多い問題が一つあります。それは「音圧戦争(音圧競争とも言う)」です。

僕がこれらのアルバムを録っていた1996年当時、レコーディングやCD制作について「一般人が」出来ることは大変限られていました。全て手作業だったため、同じミックスを再現することは不可能でしたし、一度ミックスして「2MIX マスター」を作ってしまうと、それを加工することも非常に難しかったのです。せいぜい、コピー時にレベルを調整するとか、その程度しかできません。なので、例えば今のように「少々不揃いでも最後のマスタリングで綺麗に揃えればいいや」など後回しには出来なかったのです。なので、2MIX製作時に「完成版に近い状態のもの」を作らなければなりませんでした。そういう意味で、今回のアルバム曲は、全曲、マスタリングが不要なくらい、ちゃんと、あらかじめ揃えてMIXが作られているのです。
今回のリリースにあたって、それをそのまま活かしたいと。つまり、当時しっかり練って考えられていたダイナミックレンジやレベルなどを、そのまま加工せずにリリースしたいと考えました。そのまま、ということは、リマスターしない、ということです。音圧も上げず音色も加工せず。そもそも、それで大丈夫なように作ってあるのだから、余計な作業は要らないのだ、ということです。そうして「圧縮しない」マスターが、どんだけダイナミックレンジがあるのか、そこを是非、聴いて欲しいと思ったのです。

音圧がなく迫力がない、と言っても、それは同じ音量で比べるからで、普通にヴォリュームを上げていけば迫力ある音になりますし、むしろ、その強弱が豊かなダイナミックレンジや奥行ある音像に、初体験の方は新鮮な感触を覚えるかもしれません。


musicデジタル変換について

*レコーディングで使用したマルチ。→TASCAM DA88(48kHz、16bit)。
*ミックスで使用したミキサー。→MACKIE CR-1604(*Cold But CuteのみYAMAHA)。
*マスターで使用したテープ。→PCMプロセッサ(44.1kHz、16bit)。
*PCMマスターに施された「プリ・エンファシス」のDRを活かすため24bit 拡張変換。
★結果として20年目にして初の!デジタル44.1kHz、24bitハイレゾマスターが完成!

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2016年10月18日

「無圧縮 to You」20th アニバーサリー!

Toyou20thミルクセーキ唐P の原点! cherry 20周年アニバーサリー第2弾!「無圧縮 to You」リリース!初の「真性デジタル・リマスター」版。当時のオリジナルPCMマスターからデジタルデータを直接24bitトランスファー。そのマスターをハイレゾで最大限に活かすためリミッター無しの非圧縮マスタリング!幻のトラック2を復活 & ボーナストラック4曲収録!


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*試聴もできます。
*通常版も配信中です。


sunというわけで「20周年記念・リマスター版」第2弾!となります。第1弾である「無圧縮 ひつじ Songs!」と同じく、非圧縮リマスターとなっておりますので、ハイレゾ環境をお持ちの方は是非ともハイレゾでお楽しみいただきたいと思います(前回詳細記事)。

今回のアルバム「to You」の特徴としては、なんと言っても「カバーされた曲」の多さがあります。初のメジャーシングルとなった「米倉千尋 / 夢見る Blue Moon」を始め、長崎アイドル・ミルクセーキの「日曜日は大キライ!」。そしてミルクセーキの歌姫ケイの「Fly Away(Flyaway〜両者のタイトルの意味は異なります)」のオリジナルバージョンが収録されており、カバーとの比較を楽しめます。また、他にもカバーを予定している収録曲があり、「どの曲だろう?」などと期待しつつ楽しむのもありかと思います。
このように、他の人にカバーされた楽曲が多い、ということは、当時の標準的J-POPに沿った楽曲になってきたということがあるのだと思います。これは今回自分でも改めて全体を聞き返して、如実に感じたことでした。前作「ひつじ Songs!」と今回の「to You」との違いは、JPOP商業的に成り立ちうるかどうか、ということだと思ったのです。
そうなった理由として、前回の記事でも言及しましたが、「ひつじ Songs!」をきっかけに、音楽関係プロダクションやレコード会社の方々とご縁が出来て、所謂「趣味的ではない」「プロフェッショナルで的確な指南」を受けたことがかなり大きいのです。その結果として、当時のJ-POP音楽市場に於ける「商品レベルとしての楽曲完成度」というものを、かなり意識することになった、ということでしょうね。

sunもうひとつ特筆すべき点があります。それは技術的なことになりますが、前作のアルバム制作で得た「レコーディング&ミックスのノウハウ」を、当作で進化させ昇華できた、ということです。
今回のリリースでは、リリース当時カットした楽曲を、敢えて「幻のトラック2」として復活させたのですが、この「トラック2」を含めた流れでアルバムを聞くと、全体的な緊張感が、全く違ってくることに気づきました。前述したとおり、当作は楽曲レベルが揃ったため、そちらについ耳が行ってしまうのですが、楽器演奏やミックス、ということについても、その進化がハッキリと感じられるのです。そういった点は、非圧縮リマスターであることで、よりいっそう伝わるのではないかと思います。
また、僕自身の「歌のレベル」も前作と全く違うのですね。それまで「ダブルトラック(重ね録り)」中心だったヴォーカルが、今回のアルバムでは、シンプルにシングルで歌い通している曲が多くなっています。完璧に歌い倒すんだ!という僕自身の気迫がビンビン伝わってくるのです。そういった意識の高さも、アルバムの緊張感に繋がっているのではないでしょうか。

sun今回も前回と同じく、初のデジタル変換を行いました。レコーディングやミックスの進化、楽曲力の向上なども、まるで当時のようにリアルに感じることが出来ます。復活した「幻のトラック2」を始め、「The Positive Song」のドラムが入ってくる箇所など、スリリングなミックスの生々しさは、デジタル変換でなくては味わえなかったと思います。これこそ、僕が当時スピーカーから実際に聞いていた音そのものですね。素晴らしいです。

sunこのアルバムの特徴として、後半に行くにしたがってアレンジがあっさりしてくる、というのがあります。それは来たるべき「作家時代」を予感させます。アーティストとしてではなく、作曲家の楽曲ストックとしての制作、という流れに変化していくのですね。そんな90年代の終わり、そして20世紀の終わりの僕の流れを感じ取っていただければ幸いです!


music今回のマスタリングについて
「無圧縮」というポリシーがあったため、コンプレッサー、リミッター等は通していません。
そのため、他アーティストの曲と混ぜて聴くと、音量が小さく感じられる場合がありますが、それは当作品の仕様となります。


musicボーナストラック解説

sunTr.02 20年前、リリース直前に外してしまった「2曲め」を今回復活。
これを含めた「8曲収録」が本来の「to You」の姿であり、完全版となります。

sunTr.09 Positive Song のアーリーデモ。アレンジが全く違う。サビ以外のメロディも異なる。
着目点は演奏と歌とミックス。ギター&ピアノが左右に各2個ずつ&Bassが完全リンク演奏されている。

sunTr.10 Tr.2の別ミックス。当時マッキー卓でアナログミックスにも関わらず、正規ミックスとほぼ変わらない。その再現力の高さと、僕の卓越したフェーダー操作が聴きどころである(違いは間奏のみ)。
*当時どちらを使用するか迷って、結局MIX2を選んだわけですが、その後、収録そのものが没になったわけで、当時の心境を窺い知ることが出来ます。更なるブラッシュアップを試み、次作でリメイク。「等身大 Memories」として生まれ変わり、やっと満足できる完成度となりました。

sunTr.11 次作収録「エバグリ」初期デモ。サビのメロディが違うほか、全体にミックスが「to You」寄りである。

sunTr.12 2012年制作。マルチトラックのソースから DAW でリミックスした「夢見る Blue Moon 2012」。現代の技術で MIX することにより、元の録音状態がどうだったのか確認できる。また当時と現環境での、音の解像度の比較のために収録した(これのみ 48/24)。
*当時この曲のミックス中に機材が故障し、作業が途中で止まってしまいました。つまり20年前のミックスは完成ではなかったということです。それを2012年に「満を持して」やり直したということになりますね。エンディングに追加されたコーラスなど、やっと正しい完成品にすることができました。16年後のリベンジだったわけです。


musicパーソネル
sun参加メンバー / いません!全部ひとりです。
sunPhoto by ヒロヒロユキ
sunDesign by souhaku(2016)
sunDigital Transfer by pontion(2016).


sun「無圧縮ひつじSongs!」を聴いた皆様からの反応まとめ!
http://togetter.com/li/976598


music非圧縮リマスターについて〜ラウドネス・ウォー(音圧戦争)とは

昨今のリマスターについて、一部から非常に批判の多い問題が一つあります。それは「音圧戦争(音圧競争とも言う)」です。

僕がこれらのアルバムを録っていた1996年当時、レコーディングやCD制作について「一般人が」出来ることは大変限られていました。全て手作業だったため、同じミックスを再現することは不可能でしたし、一度ミックスして「2MIX マスター」を作ってしまうと、それを加工することも非常に難しかったのです。せいぜい、コピー時にレベルを調整するとか、その程度しかできません。なので、例えば今のように「少々不揃いでも最後のマスタリングで綺麗に揃えればいいや」など後回しには出来なかったのです。なので、2MIX製作時に「完成版に近い状態のもの」を作らなければなりませんでした。そういう意味で、今回のアルバム曲は、全曲、マスタリングが不要なくらい、ちゃんと、あらかじめ揃えてMIXが作られているのです。
今回のリリースにあたって、それをそのまま活かしたいと。つまり、当時しっかり練って考えられていたダイナミックレンジやレベルなどを、そのまま加工せずにリリースしたいと考えました。そのまま、ということは、リマスターしない、ということです。音圧も上げず音色も加工せず。そもそも、それで大丈夫なように作ってあるのだから、余計な作業は要らないのだ、ということです。そうして「圧縮しない」マスターが、どんだけダイナミックレンジがあるのか、そこを是非、聴いて欲しいと思ったのです。

音圧がなく迫力がない、と言っても、それは同じ音量で比べるからで、普通にヴォリュームを上げていけば迫力ある音になりますし、むしろ、その強弱が豊かなダイナミックレンジや奥行ある音像に、初体験の方は新鮮な感触を覚えるかもしれません。


music今回のデジタル変換について

*レコーディングで使用したマルチ。→TASCAM DA88(48kHz、16bit)。
*ミックスで使用したミキサー。→MACKIE CR-1604(アナログ)。
*マスターで使用したテープ。→PCMプロセッサ(44.1kHz、16bit)。
*PCMマスターに施された「プリ・エンファシス」のDRを活かすため24bit 拡張変換。
★結果として20年目にして初の!デジタル44.1kHz、24bitハイレゾマスターが完成!

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2016年4月14日

「無圧縮 ひつじ Songs!」20th アニバーサリー!

Hituji20thミルクセーキ唐P の原点! cherry 1996年リリース「ひつじ Songs」20周年アニバーサリー・バージョン遂にリリース!初の「真性デジタル・リマスター」版。当時のオリジナルPCMマスターからデジタルデータを直接24bitトランスファー。そのマスターをハイレゾで最大限に活かすためリミッター無しの非圧縮マスタリング!20年目のエンディングトラックを追加した完全版!


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note e-onkyoクリック♪
*1年間限定だったため当作の配信は終了
無圧縮のこり2タイトルはコチラ


sun10年ひと昔と申します。では20年はふた昔となるのでしょうか。そして今この記事を読んでくださっている皆様、20年後の自分、というものを想像したことがありますでしょうか。
僕の実質デビュー・アルバム「ひつじSongs!」が完成して、なんと今年で20周年となります。自分の中で「卒業制作」と位置づけて制作に入ったアルバム。ラスト2曲の「君が好きだよ Song」そして「それぞれの夏休み」がレコード会社の方々の耳に留まり、僕はメジャーで作家デビューすることができました。つまり、このアルバムがなければ、今現在、こんなことをしていない、ということになるのですね。
いま僕自身が、こんな20年後を想像できましたか?と言われると、正直わかりません。でも、作品そのものについては、今も当時も素晴らしい物を作ったという自負があります。もちろん「自分比」ですけどね。
ということで、20年経ち、もういちどシビアなリマスターを施して、当時の完成度とやらを検証してやろうじゃないか、と。そんな想いから、20年目の再リマスター、しかも「初のデジタル変換!」というスペシャル仕様でハイレゾ配信のみ!という、記念すべきリリースとなりました。


music今回のデジタル変換について

*レコーディングで使用したマルチ。→TASCAM DA88(48kHz、16bit)。
*ミックスで使用したミキサー。→MACKIE CR-1604(アナログ)。
*マスターで使用したテープ。→PCMプロセッサ(44.1kHz、16bit)。
*PCMマスターに施された「プリ・エンファシス」のDRを活かすため24bit 拡張変換(*)。
★結果として20年目にして初の!デジタル44.1kHz、24bitハイレゾマスターが完成!
(Digital Transfer by pontion.)


music今回のマスタリングについて

今回は「無圧縮」というポリシーがあったため、コンプレッサー、リミッター等は通していません。また、オリジナルの質感を活かすためイコライジングもしていない。全体的に、ピーク直前となるレベル、4デシベルだけ上げた。またフェイドアウトに問題があるトラックが幾つかあったので、そこのみ修正しています。


music20年目のエンディング曲を、ボーナストラックとして追加!
これは今回作ったものではなく、当時からすでに存在していたものです。したがってマスターも当時のものです。元々このトラックをアルバムエンディングとして予定していましたが、リリース直前になって「やっぱり蛇足ではないか」と感じ削除しました。今回はそれを「20年目の句点」として復活させ、完全版としました。


music参加している人(Thanks to)
Guitars by Umada(Tr2・Tr4・Tr7) / Chorus by Kayo(Tr7・Tr10)
Photo by ヒロヒロユキ / Design by souhaku(2016)


sun聴いた皆様からの反応をまとめました!
http://togetter.com/li/976598


noteちょっと長めのヒストリー

「ひつじ Songs!」のマスターは「PCM」という、当時でも非常に珍しいフォーマットで録られていました(業務用としてはCD用のマスタリングとして標準規格でしたが、民生用としては使っているヒトはほとんどいなかった)。
このPCMというのは、DATの前身と言える規格で、90年台にはDATにほぼ置き換えられ、僕のようなPCMを使ってる一般人は居なくなりました。つまり、これを再生できるのはもう自分だけ、という、絶滅寸前希少動物のような存在になっていたのです(僕がDATに乗り換えなかった理由はまた次の機会に)。

*参考資料
PCMプロセッサー
Wikipedia
http://audio-heritage.jp/SONY-ESPRIT/etc/pcm-501es.html


さて御存知の通り、CDやMD、そしてDATというデジタルメディア再生機には、当たり前のように「オプティカル」「コアキシャル」と言ったデジタル出力があります。これを使用すれば、古い音源だったとしても、現在でもデジタルのままパソコンなどに取り込んで劣化なしで変換ができます。
ところが、僕の使用していたPCMには、デジタルデータでありながら、デジタルアウトがついていなかったのですね。いまの常識で考えると不思議ですが、当時は、デジタル信号を出力する、という用途が日常的になかったので不必要だったのです。後々、僕の旧譜をリマスターする際に、この事実が大変なネックとなりました。
2006年、最初のリマスター版をリリースするとき、この「デジタルデータなのにデジタル変換できない」という壁にぶち当たり、マスタリングエンジニアとも方法を模索したのですが、結局、アナログで取り込むしかない、という結論になりました。というわけで、2006年リマスター(今まで売っていたもの)は、PCMを「アナログでアウトし」PCに取り込んだマスターなのです。


その後も僕は、このPCMデータのデジタル取り込みについて諦めませんでした。デジタルなんだから、デジタル出力する方法があるはずだ!という一途な思いで、方法を探り続けていました。ちょうどその頃からインターネットが盛んになり、いろんな情報が読めるようになりました。そうして日夜ネットサーフィン(死語)に励んだ結果、大変重要な情報を得ることになったのです。
それはなんと「デジタルアウトが付いているPCMの存在」でした。これは僕の持っていたPCMプロセッサの後継機種でして、民生用PCMとしては、コレが最終型でもありました。当時の僕は、そういう機種の存在をまったく知らなかった。驚くべきことでした。

*後継最終機種
http://audio-heritage.jp/SONY-ESPRIT/etc/pcm-553esd.html


さっそくこの機種についての情報を集め始め、入手可能なのか、スペックはどうなのか、などいろいろ調べていったのです。そうして情報を集めた結果、以下の様な事が分かりました。

まず、機種そのものはネットオークションなどで、必ずしも「入手困難というわけではない」こと。

もうひとつ(ココが重要!)当時のPCMシステムは「音質向上のため、録音時に「エンファシス」という加工がされ、再生時にそれをディ・エンファシス(デコードのようなもの)するという行程がある」ということ。そしてデジタルアウトを使用した場合に限り、なんと!ディ・エンファシス「されずに」アウトされる!

つまり、この後継機種を僕が入手したところで、加工された音源を「ディ・エンファシス」できる環境がなければ、元の音質のままのデジタル変換にはならない!という事がわかったのです。…こうなると途方に暮れますね。どうやら自分の手に負えるような案件ではなさそうだ、というように、一気に絶望感が大きくなってきたのでした。

それでも諦めきれず、これに関する情報はないものか、なんとか方法はないのだろうか、と引き続きネットを丹念に検索し続けたところ、とある「超マニアックなオーディオに関する掲示板」にたどり着いたのです。その掲示板の、過去10年間に渡る過去ログのなかに、なんと!PCMのデジタル変換に関する話題を発見!そして!その中の投稿者のお一人が、「ディ・エンファシス」について、それが可能な環境を持っている、と書かれていたのです!

その方の投稿にはメールアドレスが掲載されていました。10年前の掲示板。そこに記載されているメールアドレス。果たしていまも有効だろうか。しかし、もうコレしかツテがないのです。僕は一縷の希望を託して、ダメ元でそのアドレスにメールを送付しました。すると!なんと返信が!!10年前のアドレスが生きていたのです!

その方(pontionさん)は音響関係&電子回路の設計者で、なんとプロの方でした。これは心強い。お任せ出来そうだ、と一気にテンションが上りました。
pontionさんに、いままでの経緯、現在の状況や希望などを説明し、現在でもPCMデジタル変換の環境をお持ちであるなら、ご協力いただけないだろうか、とお尋ねしたところ、テープも機材も古いため保証はできないが、それでよければお請けしましょう!というお返事をいただきました。そうして遂に!20年来の「デジタル変換」という希望が叶うことになったというわけです。

このような長い紆余曲折を経て、アルバム完成から20年目の初!デジタル変換、24bitディエンファシス版が遂に完成したわけですね。


musicラウドネス・ウォー(音圧戦争)

もう一つ、今回のマスターでやってみたいことがありました。
昨今のリマスターについて、一部から非常に批判の多い問題が一つあります。それは「音圧戦争(音圧競争とも言う)」です。

僕がこのアルバムを録っていた当時、レコーディングやCD制作について「一般人が」出来ることは大変限られていました。全て手作業だったため、同じミックスを再現することは不可能でしたし、一度ミックスして「2MIX マスター」を作ってしまうと、それを加工することも非常に難しかったのです。せいぜい、コピー時にレベルを調整するとか、その程度しかできません。なので、例えば今のように「少々不揃いでも最後のマスタリングで綺麗に揃えればいいや」など後回しには出来なかったのです。なので、2MIX製作時に「完成版に近い状態のもの」を作らなければなりませんでした。そういう意味で、今回のアルバムの11曲は、全曲、マスタリングが不要なくらい、ちゃんと、あらかじめ揃えてMIXが作られているのです。
今回のリリースにあたって、それをそのまま活かしたいと。つまり、当時しっかり練って考えられていたダイナミックレンジやレベルなどを、そのまま加工せずにリリースしたいと考えました。そのまま、ということは、リマスターしない、ということです。音圧も上げず音色も加工せず。そもそも、それで大丈夫なように作ってあるのだから、余計な作業は要らないのだ、ということです。そうして「圧縮しない」マスターが、どんだけダイナミックレンジがあるのか、そこを是非、聴いて欲しいと思ったのです。

音圧がなく迫力がない、と言っても、それは同じ音量で比べるからで、普通にヴォリュームを上げていけば迫力ある音になりますし、むしろ、その強弱が豊かなダイナミックレンジや奥行ある音像に、初体験の方は新鮮な感触を覚えるかもしれません。

Karajimbeam95Karajimbeam16b
95年末のロン毛髭面写真 & 20年後の同じく記念写真w


★ということで長々語ってまいりました。シャーロック・ホームズばりの調査力と根気で、陽の目を見ることが出来た「20年目の真性リマスター」。是非とも、みなさまも味わっていただきたく存じます。そして、瑞々しい僕の作品のなかに、例えば現在の「ミルクセーキ仕事」の原点を見てみていただければとても嬉しいです!

Hunabashi96


*「プリ・エンファシス」について。
元のPCMデジタルデータに「プリ・エンファシス」という、デジタル量子化ノイズ除去の処理が施されている。今回のデジタル変換で、このデータを「ディ・エンファシス」。エンファシスによる「量子化ノイズの改善」を活かすためには下方向のbit拡張が必要になる。元の16bitのままではエンファシスのDレンジ拡大効果が100%活かされないため24bitで変換しなければならない(エンジニア pontionさんの説明より)。


sunおまけ!

「それぞれの夏休み」 コーラス overdub 1996
「ひつじ Songs」ラスト曲「それぞれの夏休み」に、KAYOと自分のコーラスを重ねていま­す。

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2015年11月28日

第4回アイドル楽曲大賞 2015!投票コメント完全版

今年もこの季節がやって来ましたのよ。
第4回アイドル楽曲大賞2015」投票コメントの完全版。


メジャーアイドル楽曲部門 / 不参加(島崎遥香ソロ希望←去年と同じw)


★インディーズ/地方アイドル楽曲部門

♪1位 曲名/歌手 : 手をつなごう/MilkShake
ポイント : 3
選考理由 : コンポーザーです。
3ndシングル。僕はこっちがメインのつもりだった。運営&作詞 SHIZUKA さんから「長崎から平和の歌を」と言われた時、「ああやっぱり長崎といえば、そういうことを歌うことになるよな…」と思いました。そういう意味では、僕の中では「3枚目にして遂に」満を持したなという、身が引き締まる感じがありました。
実は既に僕自身の「長崎平和ソング」が2012年にリリースされていまして、それが「愛と平和の街」です(詳細こちらクリック)。もう1曲作るのだから、今度はそれと対になるような曲を、と思いました。あちらは少しダークに作ったので、こちらは親しみやすく。人にはよく「あっちは悪魔の自分で、こっちは天使の自分なんだ」と説明しています。
いろいろ考えていくうち、この曲はシャッフルでなくてはいけない、と思い、ふと「長崎でのライブがデビューだった」というシュガーベイブの曲のことを思い出したのです。偶然シュガーベイブはデビュー40周年ということで世間的にも盛り上がっていました。また、そのデビューライブが行われた「長崎公会堂」についても、今年で取り壊されるということで長崎では話題になっていたのですね。そんな様々なことが僕の中でリンクしていき「長崎の今」を代表するような作品にしたいという思いで、曲を形作っていきました。
最後、盛り上がったところで、エンディングが呆気無くスルッと終わってしまいますが、これは、この問題をリスナーの皆様で引き継いで欲しい、という理由からです。大団円だと、ただの感動巨編で終わってしまうので、わざと物足りないエンディングにしたということですね。そうして、この曲を聴いたそれぞれの人達に、思いを未来へ繋いでいって欲しい、という希望が込められているのです。


♪2位 曲名/歌手 : Say it!/MilkShake
ポイント : 3
選考理由 : コンポーザーです。
作詞&Pシズカさんより大雑把なイメージを頂き、それを膨らませて仕上げた。製作途中で「ファンク」ぽくなってきたので、長崎在住スーパーBassistグッドマンさんに全面参加頂き、間奏ではソロをやって頂きました。ギターも、お馴染み UMADA 先生ですが、こういうのはバンド時代によく遊びでやっていたので、きたきた~という感じで嬉しかったです。そういうわけで結果的に当シングルは、両面とも図らずも達郎オマージュとなってしまったという、なかなか興味深いリリースになりました。
僕にとっては、この曲はサビのメロディに尽きると思ってます。当初はもっと起伏がないメロディでしたが「いや、メンバーは歌えるはずだ!」と考えなおして、思いっきりファルセットに飛ばしたのです。結果的にすごくエモーショナルになり素晴らしいサビになったので「大事なことだから 2回言う」ということでラストにリピートしました。
この曲の特徴としてはAメロが初回しか出てこないとか、割とあっさり短くできてるんですよね。その「短い」というところが、聴き終わっても、またもう一回!聴きたくなる、ということに繋がっている気がします。


♪3位 曲名/歌手 : 春のコート/Melody Maker Laboratory
ポイント : 3
選考理由 : コンポーザーです。作詞作曲共にやっています。アレンジは村カワさんで、僕の潜在意識の中のティンパンアレイ・コンプレックスを見事に活かして頂きました。
この曲は、当初は別な子が歌う予定でした。結局そのコラボは没になってしまったのですが、その当初歌う予定だった歌手の方と「どんな曲がいいですか」「カラオケではどんなのを歌いますか?」などとミーティングして、このような作風になったのですね。そういう意味では、ボツにはなったものの、一番最初に予定されてた歌手の子の意向や好みが反映されているので、その子も「気持ちだけ参加してる」と言ってもいいかもしれません。
歌詞の内容についても軽く説明してみます。これは大切な人との別れを「包み込んでくれてたコート」に準えて語った作品です。実はこの曲を書いた当時、出会った女子がいて(歌う予定だった歌手の子ではなく)、しかし出会ったばかりなのに、この人とは将来的には離れることになるだろうなという予感がしたのですね。それで、この人と離れる時の気持ちや情景を想像して、先に曲を作ってしまおうと思ったのです。そうすれば、その人との縁が切れても曲という思い出が残ります。早いうちに作ってしまいたかったのですね。生前にお墓を作るようなものでしょうか。そういう先読みの曲だからこそ、強く胸に沁みるのだと思います。僕の作品の中でも最大の名曲の一つかと思います。


残りの投票。
「こけぴよ」さんにポイントを入れました。夏のイベントで対バンでした。本当でしたら「カラフルDOTモーニング」を最大級で推したい気分でしたがリリースがなかったので次点で別な曲を。来年の正規リリースを強く希望します。コードとメロディの遊び感覚は自分に近いものがあると感じました。


PS
これはぜひ書いておきたいと思いましたので。
先のコメントにある通り、僕の中では「手をつなごう」のほうがメインのつもりだったのです。しかし図らずも「Say it!」のほうが受けてメインになってしまい、手をつなごうはカップリングになってしまいました。もちろん「Say it!」はいい曲で僕も好きなのですが、メインのつもりは全く無かったので、この顛末はとてもびっくりしましたね。その意外性はおもしろいとも思うのですが、プロの作家として、そういった予想外の展開になったということは、あまり褒められたものではないと思うのです。また、カップリングということで、雑誌等の媒体で言及される機会も少なく、「平和の曲」としては、そんな反応でよかったのだろうか…と今も思っています(長崎市長に贈呈はされた)。
「手をつなごう」がメインになれなかったのは、ひとえに僕自身の力不足だった、そう今も思っています。この悔しさを糧にまた精進してまいります。皆様、にょろしくお願いします。

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2014年12月30日

第3回アイドル楽曲大賞(2014)投票コメント完全版

今年もこの季節がやってきたのよ。
第3回アイドル楽曲大賞2014」というものに投票してみました。
また昨年と同じく、投票時に書けなかったことも加えて完全版ということにしてみました。


メジャーアイドル楽曲部門 / 不参加(島崎遥香ソロ希望w)


★インディーズ/地方アイドル楽曲部門

♪1位 曲名/歌手 : What A FantaG☆ / MilkShake
ポイント : 3
選考理由 : コンポーザーです(笑)。
2ndシングルで、制作順としては4曲目になります。
誰でもそうだと思いますが、僕の曲には、シンガーソングライターとしての自分の作風や、友人に言われる「まさにこれはからかわさんだねー」みたいな、よく知られたカラーみたいなものがあります。
今までのミルクセーキ曲には、敢えてそれを反映させず、作家に徹してみようと思っていました。ですが、この曲でそれを撤廃し、逆に、敢えて「一聴して判る自分カラー」を投入して創ってみたのです。ブレイクやキメの部分などは、僕のファンや知り合いが聴けば「キター!」と爆笑モノでしょう。それをわざと狙ってみた、ということなのですね。
ギターはデビュー曲「ミルクセーキ大作戦」と同じく、トリハチ先生。好きに弾いてほしいとは言ったのですが「イメージはヴァン・ヘイレンのパナマである」とも伝えました。そういう風味に仕上がっているだけでなく、トリハチ先生、個人的趣味により、自然にブライアン・メイ風になってるところが面白いです。こういうのは共同作業の妙ですね。
全体的な曲調に関しては、運営PのSIZUKAさんから大雑把な希望がありましたので、それに沿ったものです。それを受けて、上記のように僕が広げたということですね。彼女からの歌詞も、無理クリ詰め込んだ部分などに、特徴が現れてると思います。自分では決してこのようにはしないと思うので、これもコラボの妙、ということになると思います。
そういった諸々含めまして、サウンドメイキングやアレンジに関して今回は、「僕の作りたいサウンド」に拘ってみたのです。結果、そのように仕上がり、僕としてはすごく満足してます。これで十分満足したので、次回作からは、世界観をまた広げて行きたいと思ってます。


♪2位 曲名/歌手 : 日曜日は大キライ! / MilkShake
ポイント : 3
選考理由 : コンポーザーです。
これは、昔、僕自身が歌ったオリジナル曲です。書いた当初から、この曲は女子向きの曲だ、といろんな音楽関係者に言われ続けてたのですが、その割には、なかなか女子によるカバーが実現しませんでした。ですので、遂に!ミルクセーキで実現したことについては、本当に感無量です。苦節15年、構想15年、みたいな感じです。
作詞作曲を僕がやり、しかも僕自身のバージョンが既に存在してますから、せっかくミルクセーキがカバーするのに、また僕がそれをやったのではツマラナイ、と思いました。ですのでこの曲のアレンジは、友人のヒロヒロユキ氏にお願いしました。元のイメージをスッカリ変えてほしいと。その要望通り素晴らしく出来上がり、大満足でした。任せて正解だったと思います。

これは是非ココで書いておきたいのですが、歌詞の「土曜日も日曜日も」という部分。実は、この歌詞を書いたその時は、なんと!土曜日は学校が休みではなかったのです!
この曲を書いてた当時、たまたまTVを見ていた時に「今後法律が変わり、学校はツキイチから隔週土日休み、それを経てから、やがて完全土日休みに移行する」というニュースを観たのです。その時僕は、割とすぐにそういう制度になるんだ、と勝手に思って歌詞を書いたのですが、実はそうではなく、何年もかけてそういう制度にしていく、ということだったらしく!なので、曲をリリースしても、ちっとも「完全週休2日」になりませんで、個人的に「あらら」などと思っていました。
そして完全に学校週5日制になったのが 2002年4月からなのですが。その後、調べてみますと、なななんと!その年に小学校に入学する世代が、ミルクセーキ初代メンバー最年少チームのケイなどの世代だったのです!その事実を知った時、この曲はまさに!ミルクセーキが歌うためにあった曲だ!と思いました。
まるでタイムマシンで未来に来たような歌詞を書いたことが、こういうカタチで結実するとは思ってもみませんでしたね。運命とは不思議なものです。


注!旧メンバーバージョン。


ほかの投票。
♪5位 曲名/歌手 : 80デニールの恋 / 寺嶋由芙
ポイント : 1
選考理由 : この曲の作者で、自身が歌っても居る「ゆり花」さんのファンでした。よい楽曲だし、寺嶋さんもよいのですが、作者本人のバージョンが印象的なので、今一歩、そこには及んでない気がしたのです。なので、ちょっと辛口の点数になった。でも、じゅうぶん素晴らしいです。


以上。今年はこんな感じかなあ。(あっさりw)


PS
日曜日は大キライ!についてですが、歌詞の内容は「実話」です。この時の僕の彼女さん、付き合って1ヶ月で、釧路から東京に転校してしまいました!そんな顛末を歌った、この曲の続編が「放課後が待ちどおしい」という曲です(コチラで聴けます!)。なんとなく、叶った恋より、叶わなかった恋の方に想いが残るのは、僕みたいな「思春期男子」には、ある意味「正しい」のかもしれません。

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2014年12月15日

中田氏と日向文と塩対応

「塩対応」という言葉がある。アイドル島崎遥香さんの「そっけない態度」を表現する言葉として一気に知られるようになったが、もともとは、彼女にかぎらず、そういった対応全般を指す近年のスラングである。この言葉を聴いた時、その遥香さんの態度も含めて、どこか他人と思えないような親しみを感じた。ちょっと長くなるが、そのことについていろいろ書いていきたい。

長崎に住んでいた僕が関東に戻り、ちょうど1年が過ぎた10月の初めくらい。やっと作業スケジュールに空きができ、かねてから計画していた「東京ライブハウス巡り」を実行することにした。首都圏を7年間離れていた身としては、果たしてその間の東京の音楽はどうなっているだろうか?ということは、ずっと気になっており、長崎在住時代からツイッターや知人からの繋がりで、幾人かのアーティストさんをチェックしていた。上京後は、まずはその方々を手始めに通ってみることにしよう、とずっと楽しみにしていたので、時間が空いて遂にそれができる!ということでずいぶん嬉しかった。
そのチェックしていた内の一人が「日向文」という子だった。ネットで音源を聞く限り、彼女の歌の、特に音感が素晴らしく、それが生でもちゃんと再現されているか、そのことにとても興味があった。そういうわけで、まずは手始めとして彼女を見に出かけることにした。場所は下北沢のライブハウス。行き慣れた場所だったので楽勝だなと思っていたところ、なんとその日、運が悪いことに井の頭線が事故で止まってしまい、渋谷から直接行けない、ということになった。しょうがないので新宿に向かいそこから小田急で行くしかない、と。ちょうど夕方のラッシュ時で、僕のような人が大勢居り、駅も山手線も激混みで、あまりの大変さに心が折れそうになった。ライブはスタンディングなので、その前に余計な体力を使わないで温存する、というのはライブ参加時の鉄則。こういう想定外のことは普段以上に堪えるのだ。しかし、せっかく日向文を見るのだから、と自分を奮い立たせ、普段の4倍近くの時間をかけてやっと下北沢に到着した。イベントは出演者が沢山おり、対バンを何組も見なければならない。しかし、さすが東京、どの対バンも上手かった。期待は上がる。そうして遂に日向文の登場。…声も音感も「そのまま」だった。これはすごいな、と思った。こんな音感の子、少なくとも長崎には居なかったし、他にもどれだけ居るかどうか。苦労して観に来た甲斐があったというものです。。と報われた気がした。その後僕は、物販に居た彼女に話しかけ、CDと缶バッジを購入、また来ますね!と言い、ライブハウスを後にした。
と、ここまではいい話なのですが、その後、彼女をもう一度見に行った時から、なんとなく訝しげな態度を取られるようになり、なんとなく自分が邪魔にされているような感覚を受けるようになった。いやー気のせいだよ、とも思ったが、しかしツイッターの発言も、エアリプで誰かを揶揄してるようである。まさかそんな、自意識過剰すぎるんじゃないの?と自分でも思い、気にしないようにしていたが、ある日の発言で、コレは明確に僕に対する揶揄だ、と気づいた。いやどう見てもこれは僕に言っている…。と。これは電波でも勘違いでもない、明らかに僕だ、と。そう理解したのである。
僕も普通の人間ですので、彼女にそうされたことはそれなりに傷つき、また、彼女にそうまでさせた僕の言動は何だったのか、それほどうざい言動をしてただろうか、いや、親しげに話しかけたし、それがうざかったんだろうな、いやでも、それにしても過剰反応じゃないか、などと自問自答する日々が続いた。あんなに苦労して下北沢まで行ったのに、それはないだろう、と憤りもあったし、全て綯い交ぜになって悲しみすら湧いたのだった。
僕がこのことで思ったことは、実はそれだけではなかった。それは他ならぬ自分自身のことだった。実は僕自身、自分のライブに足を運んでくれた方に対して、常に暖かいとは限らなかったのである。いろんな人が見に来てくれたが、やはり「合わない」相手というのは居るのである。その時に僕はどうしていたかというと、この時の日向文とまったくそっくりな塩対応をしていたのだ。自分が過去に、散々そうしてきて「客を選ぶような」態度をとっていた。そうしていざ自分がブーメランを喰らい、される立場になってみると、これはキツイなあ…と初めて思ったのである。僕は日向文を責められるだろうか。自分だってさんざんそういう態度を、お客さんに対してやっていたではないの?自分がやってきたことを彼女もやっただけだよ、と。ということは彼女と僕は似てるとも言えるじゃないの。責められないでしょ、と。

冒頭で書いた、僕が島崎遥香さんに親近感を持った、というのもそういう理由だったのですね…。日向文の場合と同じく、まるで自分のことのように思えたのだろう。

さて、そんな晩秋。話はいきなり飛ぶが、2014年12月に公示された衆議院選挙。久々の首都圏選挙に参加できるというので、気持ちは上がっていた。とある神奈川県の私鉄駅に行ったときの話。駅に向かって歩いて行くと、ノボリがたくさん立って声高に演説している人がいる。おお!誰か居る!誰だろう、と近寄ってみると中田宏氏であった。中田氏はメディア露出が多く、所謂「有名人候補」である。そんな人が、平日の午後に歩いているような一般人に対して、何を言うのだろう。そう思っていると、いきなりニコニコと彼が近づいてきて握手を求められた。そして「今回の争点はどんなことだと思いますか」「アナタが一番重視してる争点はなんですか」などと尋ねてきた。僕は僕なりの考えを述べた。その僕の考えは、中田氏とは異なっていたようで、一瞬渋い顔もしたものの、うまく話をまとめあげ、ともかく迷ってるなら自分に1票を!と力強く何度も言い、力強く握手を何度もしてきた。その間、終始ニコニコもしていた。
ほんの3分くらいの時間だったが、彼と接してみて、特に怪しいともインチキ臭いとも思わなかったし、案外ちゃんと普通に話すものなんだなあ、と感じた。そしてもうひとつ感じたことがあった。この感じはデジャブだ、どこかで似たような経験というか感覚がある。それは何だったかな、ということだった。この感じに似たものがあるぞ、と。
そうして思いついたのは、アイドルの対応だったのである。そうだこれはアイドルだ!と。アイドルは常にニコニコし「頑張りまーす」と言い、握手する。まさに「候補者」と一緒なのである。1票が欲しいから塩対応なんかあり得ない。ニコニコして不快なことなんかなにもないよ、という顔をして、お願いします!と訴えるのである。選挙の候補者はアイドルでもある!
なるほど!AKBの人気投票を「総選挙」というのも理に適ってるわけだ。候補者はアイドルと一緒なのだから。…中田氏にはいいことを教わった。アイドルというものが何であるのか、その一つが自分の中で判った気がした(アイドルPなのに、判ってなかったw)

そんなことがあり、再び、日向文と塩対応について考えた。中田氏やアイドルの対応、日向文や僕の対応、まあ例外として「アイドルなのに塩対応」の島崎遥香さんという大物も居るけど、大体は前者2つのパターンだろう。どっちが正しいんだろうか。どっちが自分向きなんだろうか。どっちが「自分に嘘をついてない」言動なのか。その後も暫くの間、暇さえあればそのことを考え続けたが、どうしても答えは出なかった。
ただひとつ、される身としては、塩対応されるとちょっと悲しい、ということだけは理解した。そうしてとりあえず、僕は僕自身が冷たい対応をした過去のお客に対して、少しだけ「申し訳なかった」という気持ちが湧いた。今後どうするかわからないけど、とりあえず「僕は」気持ちのいい対応をしたいな、と。
そういえば僕は、前の仕事が接客業でホテルマンでもあったのである。中田氏やアイドルの対応は、まさしくこれであった。プロ対応。少なくともそれが僕の中で「正しい」と思ってる接客対応である。ホテルやお店でプロ接客対応ができるのに、ライブのお客さんに対して出来ないはずはない。少なくとも僕は、今後はそうしていきたいな、と思ったのである。…出来るかわからないけどw

日向文さん、中田宏さん、とてもよい発見が出来ました。
ありがとうございました。というお話。


Nakadahinata
手前の缶バッジが日向文グッズ。

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2013年12月 1日

第2回アイドル楽曲大賞(2013)投票コメント完全版w

初めて「第2回アイドル楽曲大賞2013」というものに投票してみました。

投票の際にコメントを書けるので、各曲についてコメントを書いて投稿したのですが、主催者メンバーに「それを読めるブログエントリも書いてほしい」と言われたので、それでは、ということでコチラでも公開することにしました。で、せっかくなので、投票時に書けなかったことも加えて(200字制限があったので)完全版ということにしてみました。なお、投票内容は、読めば分りますが、全部ほぼ手前味噌なもので内輪への投票です。すいません。


メジャーアイドル楽曲部門 / 不参加


★インディーズ/地方アイドル楽曲部門

♪1位 曲名/歌手 : ミルクセーキ大作戦 / MilkShake
ポイント : 2
選考理由 : コンポーザーです(笑)。
オーディション審査をしたとき、参加メンバーの音感のよさに刺激を受け、せっかく書くのならば、是非ともそれを最大限活かすメロディラインにしたいと思い創りました。メンバー全員の力量を平均的に捉えて、中くらいの難易度の曲を書くことも考えたのだけど、やっぱりそれではおもしろくない、デビュー曲であり最初の1曲なのだから、メンバーが持ってる最大スペックを引き出さなければ意味がない、と思ったんですね。最初から全力で行くしかない、と。なので、あえて、現時点で実力が一番のメンバーに合わせて作ることにしたのです。他のメンバーはそれに着いていくことで上達し、それがひいてはグループ全体のスペックアップにもなるだろう、と。人生たった一度の初体験だもの。全力で行くしかない、全力で、ということです。
ということなので、一聴して親しみやすくは出来てますが、細かく聴くと、部分的な転調や借用和音など、単一スケールでは歌えないようにメロディを作ってあります。作りながら「これは歌えるか?これはどうだ?こんなのもいけるだろ」と、メンバーのことを常に思いながら、会話するように作業していました。曲が出来上がって、初めてみんなで合わせたのを聴いた時、各メンバーの歌は、だいたい僕の想像通りでしたので、「おー思ったとおりだった!」と達成感がありましたね。これなら、今後の第2作以降も、躊躇なく高スペックぶっ込めるなと思いました。
歌詞は運営のシズカさんです。僕の場合、ほとんどが曲先で、歌詞が最初にあって曲をつけたことはほとんどありませんでした。なので、シズカさんから「歌詞が出来たから」と送られてきたときは、「やべ、先に書かれてしまった!」と正直焦りました。また彼女は、作詞がほぼ初体験ということで、JPOPの形式に乗っ取って書かれてはいませんでしたし、まるで「日記のような」超長文(笑)でした。なのでどうしようかと最初考えたのですが、それが逆に新鮮でしたし、ここで「出来ません」と返すと「負け」な気がしまして、ここは「わかりました」と、そのまま請けることが試練である、と考えることにし、頂いたまま書き始めました。結果的に、構成をいくつか変更したほかは、ほぼ頂いたまま曲をつけたはずです。なかなか貴重な経験でした。

聴くと分るように、その歌詞には長崎弁が一部盛り込まれています。自分自身の長崎での活動やプロデュースの際にも常々思っていたことですが、地方アーティストだから、長崎だから、と言って、わざとらしくあざとく「地域性」をことさら強調することは、自分の中では「僕がすることではない」と考えていました。ですが、ここでの長崎弁は、そういうあざとさがなく、むしろスムーズでしたので、これなら楽しんで書ける、と思ったのを覚えています。この辺は、ミルクセーキだけでなく、ご当地アイドル、地方アーティスト、というものの今後のあり方、というものを考える際の、何かのヒントになってくれればいいな、と個人的には思っています。名物や名産を歌うだけで地域の歌になる、というような安易なものではない、ということです。

曲のタイトルですが、最初は全然別なタイトルになっていました。ちょっと違う気がする、とメンバー含めみんなで再考し、僕は「ミルクセーキの○○大作戦!」みたいのがいいんじゃないの?と提案したところ、その中間がなくなって、いつのまにかシンプルに「ミルクセーキ大作戦」になっていました。これはすごいよかったと思います。

アレンジについてですが、よく「モータウン系」と言われるのですけど、確かにそうですが、個人的にはそれをもっとパンクっぽく、イギーポップやジュディマリみたいにハードにしたかったのです。ロックバンドがモータウンをやってみた、というような、JAM(YUKIではなくポールウェラーのほうの)のようなざっくりしたものにしたかったのです。その意図が伝わったら嬉しいです。個人的にはBassとDrumsにいちばん力を入れました。リズムセクションだけ聴いてもカッコいいのではと思います。ギターはバンド時代からの盟友トリハチさんです。さすがに付き合いが長いだけあって、こっちが想像してたとおりのギターアレンジになり、特に各所のオブリガード的なフレーズは、かなり曲全体のコード感やイメージを左右する重要な要素となっていると思います。

ということで、この曲については、メンバーの想定した力量と、形式には囚われない歌詞があったからこそ、こうした完成形になったのだと思っているので、そういう意味でこの作品は、グループと作詞者と僕の3者による、純粋なコラボ作品だと思ってますし、その出会いがなければ生まれていないことは確かだと思います。共同作業の素晴らしさを経験しましたね。ホントにありがとうございました。


♪2位 曲名/歌手 : Just 2 of us / MilkShake
ポイント : 2
選考理由 : コンポーザーです。
これも大作戦とまったく同じ理由、趣旨で創りました。ここで意識したのは、所謂アイドル楽曲、ということではなく、普通にJPOPとして成り立っているもの、ということでした。僕自身は若くありませんけど、21世紀になって、若手JPOPの歌手やアーティストを大量に聴くようにしていまして、それがこの曲を書く際に反映され、役立ったと思います。また今現在の僕個人の作風にも、コチラのほうが近いと思いますし、自分でも歌いたいほど好きな曲です。
曲が出来て、最初の歌とコードとループだけの段階では、正直どうなるのか、これでいいんだろうか、と思っていました。ところがその後、半日かけてアレンジを付けていき、プレイバックした時、自分の曲なのに「これって、こんな曲だったのか…」とすごい感慨があったのです。不思議でした。頭の中ではそのアレンジがあったはずなのに、実際に音にしてみると、今までにないような感動を覚えたのですよ。その仮アレンジを作詞の運営さんに送ったところ、やはり同じようなことを言っていました。全然別世界に行ってしまうような、自分の手元を離れて普遍性が加味されたような気がしたのですね。これは不思議でした。忘れられない経験です。
その後、アレンジでシンベが核になると気付き、シンベ名手の友人に参加を依頼しましたところ、曲が気に入ったのでアレンジとミックスにも参加したい、と言われ、最終的にはその彼との共同作業になりました。自分が至らない部分に音が足されたりして感心しましたね。いい経験をさせてもらいました。


♪3位 曲名/歌手 : 逢いにきんしゃい / Rev.from DVL
ポイント : 2
選考理由 : このグループのコンポーザーさんは九州在住時に知り合ったRizさんというユニットです。Rizのライブは何度も拝見しましたが、Zunさん楽曲の、マニアックなコードや細かいフレージングには本当に感心していました。またRieさんのヴォーカルの色彩感も素晴らしいものでした。Rev.from DVL の楽曲はどれも、それらの特徴が活かされているだけでなく、アイドル楽曲ということで、メロディの親しみやすさも加わり、もちろん歌唱指導もあいまって、最強の仕事になってると思います。同業者として最大限リスペクトしますし、純粋に素晴らしい楽曲として、心から推します。


♪4位 曲名/歌手 : ママのニューバッグ / きゃら♡ふる
ポイント : 2
選考理由 : Rev.from DVLと同じ理由です。Rizさんの楽曲スタイルが、アイドル提供となることで、昇華して素晴らしく完成してると思います。


♪5位 曲名/歌手 : ハロー♡HATSUKOI(コニー ver.) / モコモコ
ポイント : 2
選考理由 : マスタリングで参加しました。
企画段階からずっと過程を追っていましたので、デモから完成に至るまでの途中段階を知ってる身としては、あそこからココまでのものに出来上がった、というのは感慨があります。パロディものということで、元ネタを知っている身としては、ああなるだろう、こうなるだろう、という想像はあったのですが、アレンジの二方とも僕より若い世代、ということで、元ネタの解釈のしかたに新しさがあり、元を「リアルで」知ってる僕なんかより、ずっといいアレンジ&ミックスになったと思います。マスタリングの際には、当然「無加工な」2ミックスを聴くわけですから、そういう素のミックスを聴くことができたのも(役得だけど)すごくよかったことです。

ということで、個人的な気持ちとしては、とかく作曲家やPは室内的作業でヒキコモリなので、他の方々の仕事振りを知る機会もそうそうないのですが、これの参加経験で、ああみんな自分と一緒なんだなあw と知ることが出来たのはとてもよかったと思います。孤独ではないぞ、という気持ちですね。よいものを見させていただきました。


アルバム部門 / 不参加
推し箱部門 / 不参加

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Milkshake
(写真クリックで試聴!)


いかがでしたでしょうか。自分の曲についてはなかなか語る機会もないので、せっかくなのでいろいろ書きました。まだまだ書くことはあるけど、とりあえず、こんな感じにしときますw 何か質問は、いつでも受け付けますし、その都度答えて、ここに書き加えていくのも楽しそうです。どんどんカモーン。

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2013年8月 9日

天然を必然にして数値化したヒト~松任谷由実

荒井由実時代から、一応リアルタイムで知っていた身分で、雑感を語ってみる。荒井時代のヒット曲はルージュの伝言とあの日に帰りたいで、僕も当然チャートなどでうっすら存在を知ったものだが、当時はそれほど魅力に感じていなかった。ずいぶんあとになってからふと興味が湧き、あるツテでファーストアルバム「ひこうき雲」とセカンドの「ミスリム」を聴き、その瑞々しさと斬新さにハマったけども、そのとき既に本人は「松任谷」であり、それ名義での活動から観れば、一般的には「過去の天才少女」ということに過ぎなかったように思う(あくまで個人的な印象と、僕の周りの人々の反応から見た感想です)。荒井時代の天才少女ぶりと比較すると、当時の松任谷の活動も存在も地味であったし、なにより音楽家としての信頼度が、同時代の所謂「ニューミュージック系」人気アーティストに比べると、どこか危うく薄いような印象があった。たとえば松任谷由実が何かの音楽を担当した、と聴いても、正直ピンと来なかったし、当時人気の、例えばゴダイゴなどに比べても、松任谷の立ち位置は「サブ」という存在に過ぎなかったように思う。まさに「ラーメン屋のテレビで見るような音楽ではない」のであった。

さて、そんな昔話は僕の故郷時代の話で、上京してから僕の意識は一変するのだ。北海道と違って、松本隆的世界観や、ユーミンの音楽観が、東京の風景や空気に想像以上にハマることに気付いた僕は、それら(ティンパン系)アーティスト達のヘヴィリスナーになった。彼らの描いてる世界は、あくまで本州以南の世界観であり、北海道に通用するものではまったくなかった。季節感もまったく違ったし、匂いも色彩もまったく違った。東京で初めて聴いたそれらの楽曲が、とてつもなくリアルに聴こえることに僕は大変ショックを受けた。世間的に浸透しているとか、そんな下世話なことはどうでもいいのであった。ともかく作品として完成していること、それがすべてだった。そのとき僕は、田舎モノにはわからない音楽や文化というのは確実にある、と悟った。そして、音楽家を目指していた僕は、そういう「ジャパニーズ・スタンダード」を知らなければ日本で生き抜いていけない、と強く思い、そこから10年余り、洋楽ロックから離れ「JPOP」というジャンルを聴き続けることになる。

東京に出て改めて聴いた松任谷由実は全てが新鮮だった。荒井時代とは違う、何か別な世界がそこにあった。最初は気付かなかったが、やがてそれは「計算」ではないか、と思うようになった。と言っても、凡人が言うところの計算じゃないのだ。彼女ならではの「自己分析」による計算なのだ。荒井時代に人々を魅了したもの、それを踏まえつつ、天然ではできないようなもの、綿密に計算されて、巧みにユーミン色を混ぜつつ「生産」していく。彼女の「自己分析」は他者に比べて抜きん出ており、彼女自身が発見した「公式」に当てはめて、それプラス、前述のニューミュージック系他者、または往年の歌謡曲などといった下世話成分も研究成果として加味したうえで、徐々に、全国に通用する「ユーミンブランド」というスタイルを完成させていったのであろう。個人的には、松田聖子と麗美に書き下ろしていた時代に、それは完成したのではないかと思っている。最初の、いくばくかの天然が入った作品から、末期にはちゃんとしたジャパニーズスタイル(ABCABCDCC)になっているのが見事である。そこで彼女は何かを掴んだのであろう。そして自身のアルバム「NO SIDE」~「DA・DI・DA」で自己名義としても完成するのだ。
そこからのユーミンは、みんなご存知のとおり。何かの音楽を担当、と言われても「ああユーミンならだいじょうぶ」と言わしめる存在になった。そのころには、かつてのニューミュージック系な人々は居なかった。結局、生きのこって継続したのはユーミンだけなのである。

いまの僕は荒井時代より松任谷時代のほうがはるかに好きである。そこには、簡単には枯れないぞ、というような気概があるし、計算があるし、それでも消し去れない天然があるし、なにより本人の努力の結果が作品として透けて見えるのが素晴らしいのだ。彼女は荒井時代の自分に溺れることなく、それを冷静に分析し、どのように展開させて継続すれば「仕事」になるか研究したのだ。天然は限界がある。彼女が目指したのは、それに根ざした生産なのだ。曖昧で不安定な「天然」とか「天才」とかいうものに惑わされず、きちんとした数値にして、安定生産を図りたかったのではないか。彼女の実家は「呉服屋」という「商家」である。売れるものを商品としてしっかり創り続けること。それには、もう枯れたとか、今日は気分がのらねえ、などと不安定なロック気質ではだめなのだ。彼女(と正隆氏)が目指したのは安定した「システムとしての天才ユーミン」なのであろう。それに当って、荒井時代の自らを分析し数値化し、工業生産化したのだ。そう考えると、非難されがちなバブル時代の「ミリオン」という数字も大変意味深く感じるだろう。僕が「ちょっと別な意味での」天才、として、今も彼女を尊敬して止まないのは、作品力だけではなく、そういった理由もかなり大きいのである。

もしJPOPの作曲家を目指すのであれば、松任谷時代の彼女の作品を順に聴き進んでいくことは、とても勉強になるはずだ。彼女がどうやって「JPOP」を作っていったか、その過程が全て見えるからだ。松任谷由実はJPOPを発明したアーティストのひとりであるといってもいい。JPOPの成り立ちの歴史が、彼女一人の作品を聴くだけでわかるなんて、すごいじゃないの。


以前書いたもの。「オレが選ぶユーミンベスト10」
http://karakawa.cocolog-nifty.com/egm/2005/04/10-b690.html


【追記】
ツイッターで、アルバムごとの印象などを語ったログが出てきたので、参考のために貼っておきます。貴重なリアルタイムの感想ですね。


- 30年間好きで居続けるって、たとえば僕は「ナイトウォーカー」とかの曲も、今も当時とまったく変わらない熱量で好きだけど、そういうことだもんね。

- あとは、「ずっとそばに」とか「時間の国のアリス」とかかな、当時ので今もそのまま好きなのは。そのまま、というのが重要なのね、途中で変わらなかった、ということだからね。そいうのってすごい不思議なんだよなー。

- これも84年かー。是非とも本人に歌って欲しかったんだけどなー。残念ながらセルフカバーがないのだ。他はけっこうあるのに。>麗美 愛にDESPERATE

- 84年あたりのユーミン本人はヴォイジャーとノーサイドなので、僕はどっちも後追いだからリアルでは知らないのよ、残念。

- なので当時で知ってる曲と言うと、その前の「ナイトウォーカー」になってしまうんですね。でもあれはホントにずっと好きだった曲のひとつ。貴重かも。

- 今はずいぶんユーミンにも慣れてシャッフルで出ても聞き過ごせるんだけど、それでも「ナイトウォーカー」と「よそゆき顔で」だけは、惹き付けられてしまうなあ。

- 昔はユーミンをそうやって聞き流すとか、とんでもねえ、って思ってたから。ちゃんと正座して聴くもんだっていう。

- あまり人には言ったことないけどね、2000年代の僕の神様がaikoだとすると、その前まではユーミンだったんだよ。

- 当時はホントにたくさん好きだった。歌詞も全部バイブルだったし、歌詞とメロディとコードで感じるバーチャルリアリティなんだから、感受性がないとユーミンの歌はわからないの!とまで言ってたんだよ僕はw

- その話を最後にした相手は、母の介護で引退したコラボ女子だったか…。いま思い出した。96年だ。そこまではそう思ってたんだ。。

- そのあと琴線に引っかかったのが、2001年に「夢の中で」なんだよな。5年後だ。それも後追いだったけど、それはよかったんだ。スユアの波で3曲だけ。久々に歌いたくなったんだよな。アルバムで3曲歌えれば僕はじゅうぶんだったよ。ユーミンだ、よかった、て。思えたから。

- aikoもそうだけど、ゆーみんも音楽的に分析したことがほとんどない。歌とメロディと歌詞だけ。分析すると終わってしまう。。という意識がすごくあって。だから神様なのだけど。

- 後追いで知ってすごく好きになったのは、「潮風にちぎれて」と「ヴォイジャー(曲)」だった。ちょっと地味だけどじわじわ来るのが好きだったんだな。

- あとは「トロピックオブカプリコーン」とかもすきだった。後追いは耳が肥えてるから、リアルみたいに好きになるわけには行かないけど、それでもそういうのは、今聴いてもいいって思えたんだよな。

- 90年代からだと不動の名曲「サンドキャッスル」があるので、そこは揺らがないけど、ほかにも小品で好きなのがけっこうあったよ。「この愛に振り向いて」とかはかなり好きだったと思います。

- 「サンドキャッスル」はね、バンドのレコーディングの帰り、大晦日だったんだけどね、車の中でFMで流れたのを聴いて「ユーミンだーー帰ってきたーー」って思ってすごく感動した。やっとこういう曲創ってくれたんですね、って。

- 10年ぶりくらいだったんじゃない?ああいうの書いたのが。つまりそれは10年経ってバブルが終わってしまったので、っていう悲しい現実でも合ったのだけど。っていう情報は後追いだけどw

- それまではずっと聴いてなかったの。でもそれで嬉しくて、そこから春よ来いのアルバムまでリアルでちゃんと聴いたんだよ。だからあそこの数枚は、リアルに自分の人生に重なってていろんな思い出があるな。

- それ以外では何度もいうけど、「昨晩」はホントにアルバム丸ごと好きで、何度聴いたかわからない。あまりに聴きすぎてそのあとは聴けなくなってしまった。それは飽きたとかじゃなくて重くなってしまったのね。

- いまでも、それこそ正座して聴かなきゃいけないアルバムみたいに思ってるところがある。ずっと気を抜けないんだモノw

- 「ランチタイムが終わる頃」ね。これもずっと変わらずに好きな曲じゃないかな。これら3曲は、どれも歌って気持ちがいい、というのがあるの。それがかなり大きいと思う。

- U-miz って私けっこう聴いてたんだなって気付いた。これ嫌いじゃなかったと思う。ヒット曲だけど「真夏の夜の夢」も好きだし。

- ティアーズで生演奏中心にけっこう戻って、昔っぽくていいとか思ったのだけど、その後のU-mizでは、上半身だけ人間(ドラムが)とかそういう組み立てになってて、最初は「なんだこれ??」みたいに思ったんだよな。でも慣れたら、いいかもって思えてきた不思議なアルバムだった。

- その後のダンシングサンは音は普通だった。同時代のほかのJPOPと同じというか。でもU-mizはちょっと違ったんだよ。それが当時は「?」となり聴き込み、それが今になって割といいなと思うのかもしれない。

- ちなみに上半身ナマっていうのは僕もよくやりました。打ち込みでスネアとハットだけ抜かしておいて、それだけを自分でプレイしてオーバーダビングするっていうの。楽しかった。私キック苦手だったのでちょうどよかったんですよw

- 話は戻りますが、音やアイディアとかでおもしろいなーって思って聴いたのが、U-mizが最後だったんじゃないかなって思う。

- アラームアラモードもちょっと音が違うアルバムなんだよね。1曲目以外はそれほど好きなのはないんだけど、音が気持ちいいので、よく聴いたのだった。単純に音がよかったからだね。ホントに。

- 真夏夜夢っておもしろい曲でさ、上半身ドラムもそうだけど、ギターも、当時外国人とかでばりばり手数多いミュージシャンみんな使ってた時代に、いきなり鈴木茂氏で、でもそれが妙に引っかかるとか、そういう違和感と、でもヒット曲っていう不思議なマッチングが今でもおもしろく思うんだよ。

- 普通、大ヒット曲っていろいろ完璧じゃん、なのにあれは違うんだよ、それまでのユーミンの流れでいえば、いくらでも完璧に出来たはずなのに、なんでいきなり荒井時代みたいなスカスカにしたかなー、と思ったんだよな。えーコケルんちゃうん?って心配したんだもんw でもヒットしたからすごい。

- こういう感想は、リアルで追ってたからこそのものなので、この数枚は追っててよかったなって思います。いいときに追ってたなって思う。たまたまだったけど。まあでも耳と感覚に引っかかったから追ったんだとは思うけど。

- それに比べると「春よ来い」は嫌いではなかったけど、みんながいい、いい、好き好き言ってたので、ああなんか、そういう消費されちゃうのか、それで花道かーって思ってちょっと寂しく思ったよね。で、僕もそこで追うの辞めちゃったのだし。

- ユーミンで、アルバムに2曲もミリオンとかありえないので、すごく終了感があったのだった。駆け込み需要みたいなさ。。

- そんな90年代の前半から後半へのつなぎでした。

- そういえばアラームアラモードだけ、後追いだけど、他のよりちょっと先に聴いたのは、当時、別冊少女フレンドで「ユーミンの曲を題材に描く」というシリーズがあって、それで「3Dのクリスマスカード」があったからなのね。へー、そんなクリスマスソングがあるんだ、と思って聴いてみた。地味だったけど嫌いじゃなかったよ。

- 思えばその辺からがバブルだったんですね、たぶん。なるほど。

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2012年7月15日

ベースボールとエルビス・プレスリー

最近よく、30~40代の人々や、所謂「団塊ジュニア世代」の人々は、この街ではドコに行るの?と尋ねられる。うん、どうも周りには見当たらない、と答えたのだけど、最近、居るところには居るようだと気付いたのよね。

渋谷系のようなもののお陰で僕は、自分のルーツに気付くことは出来たけど(過去のエントリ → 岸辺のアルバム)、しかし、実は、ぶっちゃけて言うと「渋谷系」というもの、そのものは自分は好きではなかった。発想はよかったけど、曲が水準に達してないので(また主観だろと突っ込まれそうだがw)、なんだこれ、って思ってて、それは僕だけじゃなく、周りの友人の反応も同じだったから「自分とは別な世界の出来事」と思って過ごしてた。

ただ僕の場合、昔のエントリで書いたように、自分のルーツである、と気付いたこともあって、これをヒントに似た路線でもっと自分は極めたことをしたい、と思い、それが僕の初期のスタイルになった(それぞれの夏休みとか)。だからあれらは、渋谷系の人たちにも受けはよかったよ。それで自分は溜飲を下げた感じ。

渋谷系の音楽は一貫して「出来損ない(いい意味で)」が売りだったが、ひとつだけこれはすごくいい、と思ったのがあって、それが Chocolat だった。彼女も歌は上手いとは言えなかったんだけど、それよりなにより、ともかく「楽曲とアレンジがちゃんとしてて」、これこそ「渋谷系の完成形!」だと、僕は思った。ヘタウマで出来損ないで、しかし楽曲とアレンジの完成度は高い、という双方の「いいとこ鳥」、つまりこれこそ「渋谷系の最終形」だな、って思ったのね。だから、ショコラは今でもよく聴く。というより、僕は渋谷系はショコラしか聴かない。と言ってもいいかもしれない。

渋谷系やサブカル系の雑多な感じ、つまみ食いで多趣味な感じは、思えば、この街の雰囲気にも似ているのだ。細かい魅力がたくさんあり題材に困らない、街にあるいろんなものをつまんで歩いてるだけで、じゅうぶん楽しい。これは実にサブカルに向いているのではないか、と思ってる。

そうして、そういうムーヴメントの原動力となってる、30~40代や団塊ジュニア世代も、そういうところに集まってるのであろう。と思った。

目立つ部分での「渋谷系」は、もう終わっているだろうが、各地で小さなムーヴメントとして生き続けてるんだと思う。それがクラブイベントやマニアックなDJイベントとなって、小規模で毎週末どこかで行われていて、そういう場所に、そういう年齢層の人々が、ドコからともなく集まってくるのだ。

町を歩くと、小洒落た道沿いの店の片隅に、小さなグッズが売ってあったりする。手書き風のイラストカードだったり、アクセサリーだったり。そういうものすべてに、どこか渋谷系の雰囲気を感じる。そして、そういうものを作って並べてる人々こそが、「どこにいるんだかわからない」と僕が言った人々の、所在なのだ。


先のエントリで書いたように、この「最終形」の正統な継承者が、田中ヤスタカ氏だと僕は思っている。最近「きゃりーぱみゅぱみゅ」のアルバムを聴いたが、その完成度は寸分の狂いも迷いもなく、継承されていた。これこそ、前回書いた「メソッド系」の到達地点でもある。渋谷系の最終型は、メソッド系の到達地点でもあるのだ。

ちなみに、渋谷系とメソッド系とオルタナ系が合体して完成したのが、椎名林檎の「正しい街」である。

沈まない船は、こうして着々と創られている。安心してはいけないが、かと言って悲観すべきものでもない。未来は、そういう人々のものであるのだから。


notes【追記】
2012年12月。
ベスト盤「NO REGRETS / Chocolat」リリースされました。
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Chocolat

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